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小さな自分を守っていくためには
〇不条理劇
観劇してきました。
ルーマニアの劇作家イヨネスコが書いた「授業」。
この作品は【不条理劇】と呼ばれる代表作らしく、それって一体何?と。
ここで説明するのが難しいのですが、
人間の不条理について考えさせられる、見た人に考える部分を多く託す、余白の多い作品でした。
〇強引な授業で洗脳
物語の中で、教授が生徒に教える場面があります。
生徒は途中で「歯が痛い」と主張します。
これが、教授の耳に入るものの、「関係ない」と無視され、授業が強行に進められます。
生徒は「歯が痛い」と叫び続けるも、進められる授業。
教授に届かないことに絶望し、やがて個性も輝きも失って教授に洗脳されていきます。
○あれは私だ
この劇、「“歯が痛い“と主張しているあの生徒は、紛れもなく私だ」と観ていて気づきます。
これまた教授の強行なこと!
これは、小さい単位で言えば、家や、会社や上司のやり方であったり、
大きい単位で言えば、国そのものが持つ冷たさであったり。
資本主義の消費至上主義の世の中だったり。
結局、弱いものは大きいものに巻かれしまうしかないのか?
「授業」には、現代の問題が詰まっているから、初演から70年以上経っても、今なお上演されているのだと思います。
○消費される流れにNO
ある番組のTver配信で、漫才師の海原やすよともこさんの漫才部分が丸々カットされていました。
わざわざカットだなんて、放送禁止なこと?著作権問題?と思ったら
【ご本人たちの意向】であることがわかりました。
今やNGKのトリを務める大漫才師。
漫才の映像配信をNGにしているそうです。
漫才は、生モノであり、大切な作品。
配信はそれを、簡単に消費します。
それにNoと言ったこと=
「歯が痛い」の主張を貫いて、教授にNoと言ったのと同じです。
お二人は、劇場に来るお客さんを大切にされているからでしょう。
素晴らしいなぁ!と思いました。
〜 ー 〜 ー 〜
〇〇の言うことは、絶対に聞かなければならない、と言うのは幻想だし、洗脳です。(この場合は〇〇=テレビ局)
歯が痛いのを言ってもしょうがない、教授の言うことは絶対だから、、と思い込んで、諦めていることってあるかもしれません。
まず一歩、小さな自分を守るために、希望を言う。主張してみる、貫く。
大きな力に対しては、しつこく繰り返すくらいでちょうどいいくらいです。
私たちは、もっともっと自分を守るために全力を注いでいい!と思いました。
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