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3000字小説

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記事一覧

りんご

りんご

本物の中にある嘘をあなたは見抜ける?
 これが私の最初で最後の嘘。
 今から私はあなたに嘘をつきます。
 この嘘はあなたを悲しませるだけかもしれません。
 だけどあなたならこの嘘を見抜いてくれると信じています。

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彼岸花

彼岸花

「また会う日を楽しみにしているね」
そう言って彼女は僕の前から姿を消した。

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四つ葉のクローバー

四つ葉のクローバー

あの日。私は不幸にあった。私以外にとってはそれは不幸ではないかもしれない。だけど、私にとっては不幸だった。
 私はいつものように本屋さんに来ていた。そしていつものようにゆっくりと本を見て回った。新刊から昔に発売した本まで何度来ても同じように見て回る。この時間が私は好きだ。そこに、新たな出会いがあるような気がするから。実際にそうやって出会った本はたくさんある。その中には面白かった本もそうでなかった本

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雨の日

雨の日

傘に跳ねる雨の音。
 この音を聞くと心まで弾んでくる。
 僕は雨の日が好きだった。たいていの人は雨の日が嫌いらしい。じめじめする。髪が濡れる。寒い。などなどの理由で雨の日が嫌いな人が多いらしい。
 僕が雨の日が好きな理由はいくつかある。
 そのうちの一つが、雨の日は別の世界にいるみたいな感覚に陥れるということだ。
 雨の音。空の色。町を歩く人々。それらすべてがいつもとは違う景色。
 僕は異世界に来

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晴れの日

晴れの日

もしもこの世に晴れと雨が存在するのなら、私は雨の方だろう。
 晴れの日のようにキラキラとしたり、誰かを温めたり、人を笑顔にしたりすることは私にはできないと思っていた。あの人と出会うまでは……。
 私はあの日。彼と出会ってしまった。決して交わることのないと思っていた彼と。

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さくら

さくら

時間の流れは早い。俺が彼女と出会ってからもう三年が経っていた。だけど、彼女と過ごした期間は三カ月しかなかった。
「もう、君には会えないんだね」
 あの日。彼女は俺の前に現れなくなった。「またね」という言葉だけを残して姿を消した。

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ギター

ギター

 その音は私の胸を抉った。私の傷にどうしようもなく触れてくる。その音から耳を背ければいいのだろうけど、私はその音から耳を背けることができなかった。その場から離れることができなかった。
 私は一歩を踏み出すことのできない人間だ。私は夢を諦めてしまった。だから、私の心をあの音は抉るのだ。私が夢見ていた場所。私がなりたかったもの。私はその景色を下から眺めることしかできなかった。
 本当にそうだろうか。私

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ピアノ

ピアノ

たった一節。私の心を惹きつけるにはそれだけで十分だった。彼女のピアノは私の心を魅了した。
 疲れてる。私は疲れている。今にも叫びだしそうなくらいだ。     毎日、残業、残業、残業……。
もう、嫌になるくらいだ。そんな時に彼女のピアノに出会った。彼女の音に出会った。

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向日葵

向日葵

私には憧れている人がいる。高校二年生の秋。文化祭。私はその人に憧れた。
「今日はお越しいただきましてありがとうございます」
今日は高校の文化祭。私は生徒会長として、今日のゲストに挨拶をするために控室へとやってきていた。

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