【ありがとうが言える日まで】⑤ひとりぼっちで無職なのに幸せをかみしめた夜
夕ご飯。おみそ汁をすすると、お味噌のおいしい味がした。
秋の味覚に「味覚が麻痺った!」と悲しみの日々に浸っていたわたしへの朗報。まいたけ、えのき、じゃがいも、たまねぎ、人参、油揚げ(厚みをもたせて切るのがスキ)冷蔵庫から総動員した野菜と油揚げたち。旦那さんが大好きな、こだわりの「特選こし味噌」が鍋の中で合わさって、盛りつけした小さなおみそ汁茶碗から大合唱がきこえてくる。
秋の味覚が届いた。
味がする。
おいしい。
うれし涙がこぼれた。
ひとりぼっちの夕ご飯に、しあわせな瞬間がおとずれた。
今回で【ありがとうが言える日まで】は最後になります。
あとがきと最近の日常です。
よかったらお付き合いくださいね。
👇【ありがとうが言える日まで】の記事にあてた前書きです
スタートダッシュにならずとも…
実のところ【ありがとうが言える日まで】を分割して投稿する決めたとき、わたしの心の中では1週間で書ききるつもりでスタートした。終えてみると約1ヶ月かかってしまいました…。(1だけあってるが…もはや桁がちがう)
1つの投稿にまとめようとしましたが、う~ん、と頭を捻って、スマホですいすい読めるライトな文章がいいなぁと思い、分割して投稿するスタイルにしました。振り返ってみて、よかったな…とは思っています。
あとは純粋に…私のカテゴリ分けしたい性分が目を覚ましました。笑
同時期の出来事でも、話の内容がバラバラ。分割してスッキリさせたかったのも、ひとつの理由です。
書きながら状況の変化・体調の変化・メンタルの変化が起きたので、そのたびに書き加えながら投稿ができました。
コメント欄に温かなメッセージを下さった方、つたない文章でも読んでくださったみなさん、本当に、本当にありがとうございます。
おかげさまで、今日もこうしてnoteにきています。
「ありがとう」の生まれるところ
普段あまりにも自然に、言葉や感情として扱いになれていて、考えたことがなかった。今回の【ありがとうが言える日まで】を書き始めた当初は、まったく、この「ありがとう」や「感謝」の言葉と感情が湧かなくなった。
からっぽ。
とはまた違う。
「ありがとう」以外にも不眠になったり、食事がとれなくなったり、好きなことへ興味がなくなったり…いつもできている、自然に感じることが感じられなくなってしまった。「味覚が麻痺った」のもその一つ。
出来なくなってしまったことに対して、ひどく敏感になっていった。
先日、メンタルクリニックでうつ病までいってはいないけれど、その一歩手前の危ういところにいるといわれ、治療方針が変わりました。
なる前に食い止める
YouTubeのおすすめ動画から、うつ病を公言している「サカナクションの山口一郎さん」の対談を知りました。
その中でこう山口さんがお話されていました。
本当にそうかもしれない。
現在の治療のやり方へ変えてみたら、波はあるもののずいぶんと穏やかな日を過ごせている。
階段を転がり落ちるような、苦しさからやっとぬけだせた。
私の場合。心とカラダの傷から来るPTSDが原因なのか、分からないけれど、何かが壊れそうなのだけはハッキリ分かった。わかっちゃいるのに、治療へ一歩踏み出せず、婦人科、メンタルクリニックへ通院するのがこわくてたまらなかった。
辞めたはずの職場の罵声が耳鳴りの様にきえないし、カラダ中がビシビシと痛むし、何度もフラッシュバックに襲われた。
生きていくのがつらかった。
「この記憶と痛みを抱えながら生きていくのは、もう無理」
と思いながら、夜中に階段の手すりにしがみつきながら、泣きくずれた。
うす皮一枚の脱皮
だけど救いがあった。フィジカル強めの母と、友人。
昔と変わった父。
そして、今こそ変わろうとする旦那さん。
瞬間、瞬間、救われる日があって、
その度に泣きくずれるだけの自分から、うす皮一枚ずつだけ脱皮することができた。
「ありがとう」が生まれるところ
治療で相性のいい治療薬と出会えたのは、一人で暮らす私にとって大きい心の支えになった。
副作用も少なく過ごせるようになったころ「おだやかなだなぁ」と思える日がでてきた。
穏やかな時間に心とカラダを置くうち、まわりの協力もあって感情がちゃんと生まれてきた。
「ありがとう」
「ありがたい」
「うれしい」
「たのしい」
その感情すべてが永遠に自分の心にとどまっていなくても、心に生まれて宿る瞬間ってなんて幸せなんだろうと思った。うまれたての、この優しい感情を大切にしていたい。
悲しさに埋もれてしまう日は、「ありがとう」はまたどこかへ行ってしまう。
だけどまた、ひょんな出来事に心はほぐれて、ひょっこり顔をだして幸せを届けてくれる。感情の波が激しくて困るが、どん底からあがれる小さな浮き沈みは、幸せな波かもしれない。
この波がちいさく、ちいさく、なるように願っている。
いつか、「ありがとうの生まれるところ」という謎めいた在処がわかる日がくるかもしれない。
わたしのどうでもいいルーティン
「しない」を決める
少し穏やかな状態になってきたとはいえ、旦那さんも県外に単身赴任中。(しかも仕事始めたばかりで軌道にのるまでストレスフルな状態)
せっかく別居婚を選択して、回復していける環境をもらえたのだから、わたしはできる範囲で「整える」を日常に取り入れ始めた。(整えると言ってもサウナは無理だ、今のわたしは間違いなくぶっ倒れる)
まず、
おだやかでいると食欲も、睡眠も、好きなことなら、まぁまぁできる。
無職になって、働きたい気持ちは山々だが、さすがにドクターにすぐに働くのは止められた。となれば、
「しないことリスト」
マルチタスクしない
ムリにTVを見ない
ムリに人と連絡をとらない
夜更かししない
不安を野放しにしない
勉強(資格関連)をスタートさせない
転職活動を独断でしない
語りつくすとキリがない…笑 ほどにコレやってしまうのです。不調の時に。
①マルチタスクでいえば、いまの自分にはできないけど、無謀なマルチタスクを今まで自分に課せていた気がするのです。
②・③「ムリしない」オンパレード。これはついつい、やっちゃいがち。マルチタスクにつながりやすいので敢えて決めました。
⑤不安を今まで野放しにしがちでした。具体的にいうと「不安だなぁ」と思っている事程、気が重いので後回しにしてました。
たとえば引っ越してからタイヤ交換。旦那さんいない。知らない地域。交換近くあるスタンドの相場。不安しかなかった…。(寒い地方に住んでいるもので…重要なのです)恥をしのんで近所の知人に聞いてみると、気軽に「やってあげるよ~」と神の一声!(歓喜)
こういう不安をつぶしていくのは勇気がいるけど、精神的にいいと実感しました。
⑥・⑦仕事関連。
正直、書類をみると吐き気がしてしまう位に、ストレスに感じてしまうのに、仕事をしてない怖さに負けてつい就活に手を出してしまいます。(落ち着け、わたし…)
しばらく意識的に「しない」リスト入り。…と言いつつ、情報収集のためにガイダンスやハロワなどほそぼそと、通っています。
「したいことリスト」
やらなくちゃ!ではなく、「したいこと」をリスト化しました、自分なりのミソです。願望や欲求を大切にしたいこと中心です。
健康を意識する
手帳をかく
noteの更新
コーヒー復活したい
旦那さんと電話したい
友人とたまにお茶する
ゆるめルーティンをつくる
①はストレッチ・ヨガ・筋トレを朝晩少し。10~20分くらい体調によってやったりやらなかったり。
②手帳をかく…では大好きなnoterのTOMOさんの
この記事をよんでから、やっぱり手帳いいなぁ…と思いました。結婚してから手帳をお休みしていたので、TOMOさんの手帳に関する記事を読んでからむくむくと手帳愛が復活してきています。
とにかくTOMOさんの手帳術をみていると手帳かきたくなる気持ちがかき立てられてくるんですよね…ほんとうに素敵な方。
手帳は就活の時も、これからのライフプランにも、きっと必要になるだろうし、来年はちゃんとした手帳を新調したいな…という願いをこめて。
手帳、書きたいです!(推し)
③noteは書きたい話がぽつぽつありまして。文房具、本、音楽、コーヒー、みそ汁…落ち着いたら転職、仕事の記事も復活すると思います。晴れの日も、うまくいかない日も書いていきますね。
④コーヒー時間が復活しつつあります!でも全然…今までより控えめに…。
⑤見えない相手の生活リズムを推し量るのが苦手。なので旦那さんからの電 話をワクワクしながら楽しみに待っているこの頃。
⑥フィジカル強めの友人とお茶したい
⑦ゆるいルーティン…。とはいえ何もせず、ルーティンさえ作らないとあっという間に一日がおわってしまう驚愕の事実。ゆるくても私にはルーティンは必要。なるべく早く作ろうかな…。
あとがき
よく昔話に「めでたし、めでたし」ってあるけれど。意味を知って良い言葉だなぁとしみじみ。
私のこの「ありがとうが言える日まで」もひと段落したように感じています。
心とカラダの治療はこれから長期的にいくだろうし。
旦那さんとは別居婚(単身赴任中)だけど、お互いを見つめなおす良い環境に身をおけたのかな…と今思うところです。
結局、さみしいからと言って一緒に行っても、今の私では支えるどころか、一緒に転んでしまう可能性大。「この時間も必要だったね」そう言える日がまた来て欲しい。また一緒にささやかに暮らしたい。
ひとりぼっちで仕事もなく、なんとなく穏やかで、たまに寂しくなるときもあるけれど、お茶わん一杯のキノコ多めのお味噌汁に舌鼓をうつ夜。
幸せをかみしめる。
心を取り戻した秋の日。
きっとこの日々にありがとうが言える日がくる。
その日を待ち焦がれる。
めでたし めでたし
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〇【ありがとうが言える日まで】⓪と⑤のアイチャッチにKeeさんのイラストを使わせてもらいました。やさしいタッチ好きです。いつもありがとうございます。