駅構内でスマホ検索してたら、「おじいちゃんがふってきた」件。
あるターミナル駅。病院へ行くのに、いろいろ検索していたら、突然「おじいちゃんがふってきた」。
もちろん、正確にはおじいちゃんが倒れて、わたしも倒された、なのだが、体感的には「ふってきた」がぴったりだ。しかも、けっこう大柄なおじいちゃん。ミニ歩行器のようなものを使っていたようだが、同じく押し車のおばあちゃんが目を離した隙に、倒れてしまったらしい。
あっという間に、人が集まる。しばらく動けなかったが、
「大丈夫ですか?」
と言いながらサラリーマンが手を貸してくれて、立ち上がることができた。
女子高生も、5~6人集まってきた。
「大丈夫ですか~。」
何も言わないけど見物していた人は、もっといただろう。
痛いなあと思って膝を見る。最近買ったパンツの膝から、じわっと血が。
「キャー、血が出てるー。」
と騒ぐ女子高生。駅員さんがやってきた。
「救急車呼びますか?」
いやいや。頭も打ってないし。
救急車に乗って違う病院に行ったら、行かなきゃいけない病院の予約に間に合わないのよ。
おじいちゃんは無言。話せないのかもしれない。
おばあちゃんがずっと、
「ごめんなさいねー、ごめんなさいー。」
と連呼している。
気に入っていたのに……。このパンツで、膝に血を付けた小学生のような状態で、病院に行くのか……。キツイな。
しかし、謝ればすむと思っているようなおばあちゃんを、謝り得はさせない。クリーニング代だけでいいですと言って、ちゃんと支払ってもらった。
あんな押し車や歩行器で歩いているということは、近所の人だろうか。
私は、言い忘れてしまったな、と思ったことがある。それは、
「もう二度と、こんな混雑している大きな駅に、おじいちゃんを連れてきちゃダメです。」
だ。
もう、こういうところを歩ける状態ではないのだ。
おじいちゃんが、小さい子どもの上にふってきたら?
赤ちゃんを連れているお母さんだったら?
別のおばあちゃんの上に倒れたら、重傷になりかねない。いや、生死に関わるかもしれない。
足の付け根痛のほうからふってきたから、打ったのは反対の足だったけど、道であぐらをかいて歌っていたロックなお兄さんの膝部分だったら? ああ、恐ろしい。
それを、おばあちゃんは理解しただろうか。
または、その話を聞いた息子や娘が、
「そんな混雑した大きな駅に、歩行器使って倒れるようなら、二度と行ってはいけない。」
と、言っただろうか。
なんか、このおじいちゃん、おばあちゃんの子どもたちは、言わなそうだ。
「救急車で行くって言われたら、大変なお金を払わなきゃならないところだったわよ。その程度ですんでラッキーだったわね、お母さん。」
「何やってんだよ親父~! まったく✗✗✗✗なんだから(おじいちゃんへの悪口)。」
こんな感じで、言ってそうだ。
だって、老夫婦、何が問題かわかってなさそうだったもん。
違うだろうが。お金がどうこうじゃないでしょ。
おじいちゃんはもう、「被害者を出す騒ぎ」を起こす状態だと、アンダスタンドしろよ。
おじいちゃんは、駅で、大きな人間という凶器と化して、人に怪我をさせたってことを。
もう、赤ちゃんからお年寄りまでいる混雑したところに、来させちゃいけないってことを。
わたしは押し車を押す母と電車に乗るとき、細心の注意を払っている。
エスカレーター下りなら、わたしが前。上りなら、後ろ。
もし転んでも、被害はわたしで食い止められるように。
そもそも、こういう状態のふたりが、息子や娘と一緒じゃないときに、混雑した公共の場に来てはいけない。
この話をしたら、母が、
「本当に、上から人がふってきて、下にいた人がぶつかって死んじゃった、って話、たまにきくもんね。」
と言っていた。
そういう事件も、ある。恐ろしい。
人間は、比較的大型な生き物だ。大きな男性が足を悪くしたら、自分が凶器になるかもしれないと、肝に銘じて行動しなければいけない。
息子、娘はそこを指摘し、移動のときは一緒に行動しなければいけない。
この話を聞いて、倒れる人間は凶器になること、人混みに行くのを禁止すること、これらをもし息子、娘が言わなかったりしなかったりだあったら……。
おじいちゃんおばあちゃんの教育がよくなかったんだね。
で、たぶん、そんな感じだろうね。
でも、マジで人を巻き込むのはやめて!!!
死角から「ふってきた」から、全く気づかなかった。
車に乗らなくても、老人は人を傷つけたり、他人の命に関わることになるって、もっとちゃんと自覚すべきだと思う。
まあ、老人だけじゃないけれど。
歩きスマホの若者、サラリーマンからおじさん、おばさんたち。
ほんっとうに危ないの。足の悪い人間として言わせていただくと、突進してこられると、避けられないかもなの。
危険な行為だから。
ぶつかったら、死ぬかもしれない人だっているんだから。
マジでやめてね。