『呪術廻戦』なんてって、思ってた。けど…
正直、私はマンガは嫌いでした。
それが、『鬼滅の刃』に出会って、マンガの見方が変わった。
人生に気づきと学びを与えてくれるものなんだなって、
はじめて思えたんです。
でも、『鬼滅の刃』だけで、よかった。
だから、
「ネクスト『鬼滅』」と評されているのは知ってはいたけれど、
『呪術廻戦』なんて読んだこともありませんでした。
歴代の「少年ジャンプ」の人気マンガのいいとこ取り、
計算されたキメラコンテンツでしょ、と思っていました(失礼)。
とはいえ、一編集者として、流行のコンテンツは知っておくべきだろうと
食わず嫌いをやめて、コミックスを手に取ってみたんです。
何気なく開いたページにあった、虎杖悠仁のセリフ
「自分が死ぬ時のことは分からんけど
生き様で後悔はしたくない」
ずしんと重く胸に刺さりました。
漆黒迫るコマの迫力もあったかもしれません。
『鬼滅の刃』にはない、
人間の闇を知り尽くしたからこそ紡がれる、
ストレートに「刺さる」というよりは、むしろ、
ねっとりじっとりと心の深い部分にまで浸み込み、
じわりじわりと「侵食」してくる言葉。
これまで縁遠かったはずの死が身近に感じられるようになり、
絶望が諸手を広げ隣で待ち構えているような時代だからこそ、
ふだんは覆い隠している人間の深い闇の部分が見え隠れし、
ときに溢れ出てしまいそうになる日々だからこそ、
響いてきたのかもしれません。
闇に迷い闇に囚われがちな時代を生き抜こうとする私たちに、
『呪術廻戦』の世界観から生み出される
呪術師にしろ、呪霊にしろ、呪詛師にしろ、
人間の闇を知るキャラクターが紡ぎだす言葉は、
じっとりと心の奥深くに侵食し、
見えているのに見ようとしなかった現実を
否が応でもにも見せつけてきます。
閉じていた目をこじ開け、
怠けていた頭を叩き起こす言葉の数々。
読み解くヒントと共に、一冊に纏めました。
『『呪術廻戦』流 自分を変える最強の方法』
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マンガ心理学とキャリア心理学のプロフェッショナル
井島由佳先生の『呪術廻戦』の解説はとても深く、
心理学を齧った人間としても、興味深い発見にあふれています。
是非、読んでみていただければ幸いです。
『呪術廻戦』の言葉の闇に深く入り込みすぎて、
一時期夏油に憑依されそうになりましたが、
今は大丈夫。闇落ちは逃れているはず、です。
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