『つるかめ助産院』 マタニティブルーから救ってくれた1冊 (後編)
(前編)からのつづき。
タイトルだけは知っていて、読んでみたいなと思っていた。冒頭を少し読んでみたところ、妊娠が発覚した時期と出産予定が主人公と同じだった。そこから一気に引き込まれ半分近く読んだところで、貸出手続きをし自宅で改めて読むことにした。
◆つるかめ助産院 小川糸著
夫が姿を消して傷心のまりあは、一人訪れた南の島で助産院長の鶴田亀子と出会い、予想外の妊娠を告げられる。家族の愛を知らずに育った彼女は新しい命を身ごもったことに戸惑うが、助産院で働くベトナム人のパクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、島の個性豊かな仲間と美しい海に囲まれ、少しずつ孤独だった過去と向き合うようになり―。命の誕生と再生の物語。(amazonより)
生まれ育った境遇や妊娠が発覚した経緯こそ主人公と私は全然違うが、多彩な登場人物を含め感情移入。つわりの感覚も共感。そして、主人公の出産までの過程に自分を重ね、この後辿るであろうことを疑似体験しているようだった。
『つるかめ助産院』に集まる一人一人にストーリーがあり、ほっこりしたり涙したり。命を授かること、と同時に命には終わりがあること。
そんなことに気付かせてもらい、マタニティーブルー(?)のモヤモヤも涙活でスッキリ。この1冊を読みながら、溜め込んでいたものを出し切った感覚。その後、あんまり思い悩むこともなくなった。
これにて、わたしのマタニティーブルーは終了。
(完)
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