九條です。
昨夜は、年末に録画しておいたNHKの『映像の世紀 バタフライエフェクト』「戦後日本の設計者 3人の宰相」(2024年12月30日放送/73分拡大版)を観ていました。
ここで語られている3人の宰相とは、戦後の日本の方向性を決定づけた、吉田茂・岸信介・田中角栄の3人の内閣総理大臣です。
以下にこの3人の簡単な略歴を記しておきます。
吉田茂さんも岸信介さんも田中角栄さんも、それぞれに違ったタイプの政治家です。しかし3人ともに戦後の我が国の方向性を決定づけた、たいへん優れた器の大きな(真の意味での「大物」の)政治家だったと思います。
田中角栄さんの首相時代は、私はまだ小さかったですがリアルタイムで経験をしています。彼は「コンピュータ付き(人間)ブルドーザー」と言われました。その時代は高度経済成長期でもあり、とてもパワフルな時代でした。
しかし、いまの私の個人的な好みを申せば、岸信介さんや田中角栄さんの「やり方」は、あまり好きではありません。
吉田茂さんは、学歴も職歴もピカイチ。頭が良くて経験豊富。高潔で頑固者。老練の士。決断力・実行力ともに抜群。
彼は「ワンマン宰相」(愛犬家だったので「ワンワン宰相」とも)と言われましたが、戦後の混乱期において食べるものが無く、飢えと貧困にあえぐ国民を食べさせ、その命を繋ぐためには「ワンマン」も致し方ない部分があったかと思います。
ですから私は、吉田茂さんについては歴史的にもう少し高い評価があっても良いのではないかと思う今日このごろです。^_^
【参考資料】
◎京大日本史辞典編纂会 編『日本史辞典』東京創元社 1990年
◎筒井清忠 編『昭和史講義』筑摩書房 2015年
◎日本国内閣総理大臣官邸(首相官邸)オフィシャルサイト 2025年版
©2025 九條正博(Masahiro Kujoh)
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