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備忘録

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記憶に挟まった、栞
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知り合いのいない街へ行こう

知り合いのいない街へ行こう

逃避行を計画していた

君と、君と私だけの世界で生きたかった

でも君が誰にも見つからないのが悔しかった

君は前に進んでいく

後悔している、だからこう生きるんだって、聞きたくもない言葉ばかり紡ぐ

私が突き落としたのだから、死ぬ瞬間まで横を歩くつもりだった

私がいつ死んでもいいようにおともだちが周りにいるようにしたつもりだった

ふたりで見つけた宝石箱はいつしか他の輝きも得ていた

間違いな

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夢見草

夢見草

確かに、私はあの時「彼女」だった

私だけを照らすスポットライト

とても儚く、美しく、吹いては飛んでく花弁であるように、向けられた光

何ヶ月も重なって生きた証

舞台から見た光があんなにも美しい、と思ったのは後にも先にもあの1回だけ

セリフが私とリンクして、終わりたくないと、楽しかったと、彼女なのか私なのかわからない言葉を紡いだのもあの時だけ

きっと、ただ私を求められて、純粋に舞台を楽しん

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一週間が終わります

一週間が終わります

今年の「自殺予防週間」が終わります

るるいえのはこにわの「タムケ=ハナムケ」は終わりました

「自殺予防週間」に自死について考えてほしい、そんな思いで、自殺予防週間に「タムケ=ハナムケ」を上演しました

私は、生きたくないな、も消えたいな、も感じて生きてきました

いつか、私がどんな選択をして死んでしまったって、それはその時の私の最良だと思って欲しい

「そりゃそうだよね」って思って欲しい

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水鏡

水鏡

ぐちゃぐちゃにして眠るの

死にたいなんて考えてしまうのは時間があってしまうから

ならその時間をなくしてしまえばいいんでしょう

働いて、稽古して、友達と会って、休みなんてなくして、

疲れてしまえば泥のように眠るだけで済む

身体が無理してる、なんて気が付いているけど

精神が無理してる、までではないから大丈夫

必要な時間寝て、動けるだけの燃料つっこんつっ込んで、明日も生きれるから大丈夫

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理想の終わり方

理想の終わり方

※自殺やそれに伴う表現があります
 自殺を薦めたり、死ぬことに対して善悪や批判をする意図はありません。花染個人の死生観や自殺に対する意見を述べています

みなさん、理想の死に方ってありますか?

学生の頃、死生観の最初の授業でライフプランを書き起こす時間がありました

私は、28歳を人生の終わりにしよう、となんとなく望んでいるので、28歳までの人生を書きました

28歳という期限を付けていることに

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降灰

降灰

呪われたし、呪った

枷をかけた

縛ってしまっていたのに、その棘が血を滲ませてしまって苦しくなった

こうなることを予見していたと思う

ゆっくり、ほんの数ミリずつ私は縛っていた紐を切り、他へ繋げた

最後の最後、本当に恐れていたことが目の前で起きないようにすることで必死だった

そんなことも杞憂であっさりと枷は外された

ほっとした、気がした

直後、数時間、数日、後悔という言葉が正しいのかわ

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クラックガラス

にこにこ笑う女が嫌いだ

いつのまにか砕け散ったカケラを集めて、不恰好なガラス細工を大事に渡した

失いたくなくて、たくさん補強したのに、少し微笑んだ女のガラス細工がいいらしい

そっちだって、割れてはないがくすんでいるぞ

そう思ってしまう私はやはり醜いのだろうか

価値

価値

誰でも良かったんでしょ

なら私でいいじゃん

私でも良かったじゃん

何がだめだったの

きっと君は、そういうところだよって言う

合わない価値観を無理やり合わせて、
君の面白いと思うものを面白い、だなんて嘘ついて、

頑張って、君の世界を知ろうと思っていた

気が付いていたのだろうね

ちょうどよかったから、私も君に固執してただけで

君のいなくなった世界でも元気に生きていられる

残念だね、

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ジェット

ジェット

僕らは幸せだ、普通だって、嘘ついて

深い深い夜を迎える

どこにも行かないよ、

どこにも行かないで、

幾度となく交わした言葉を何度も、何度も口にする

やがて僕らはひとつになり、どちらの汗かわからなくなる

君がいるから幸せだ

君が求めてくれるから幸せだ

この世界の幸せは全て君が持っている

なんて、

間違いを真実だと思い込んで

また終わらない夜を迎える

愛故に

愛故に

会いたい

LINEの通知を見て、息を吐く。

休みの前の日になるといつもこうだ。

私は別に、

1人で服を見に行きたいし、

考え事だってしたい。

バタバタして散らかしてしまった部屋も片付けたい。

少しずつズレた歯車を丁寧に巻く時間が欲しいのだけれど。

そんなことを考えてしまうのは自分勝手かしら。

集合時間を決め、アラームをかける。

あなたのために、メイクをし、着替えるの。

あなた

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なくし物

なくし物

ないものがほしい

両親がいて、たっぷり愛されて、幸せそうなあなたを見てる

あぁ、私と出会わなくてもきっと幸せに生きていけるんだろうな

どうしようもない劣等感をそっと仕舞って、何も気が付いていないふりをする

触れた肌が、やけにあったかくて、じんわりと固まった私の心を溶かす

他の人みたいに、あなたみたいに、生きてみたかった

寒い夜、ぽつりと溢した言葉を掬ってくれたはずの彼は甘い夢へと消えて

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そういえば、嫌いだった。

そういえば、嫌いだった。

私は、物語を読むのが好きだった。
小学生の時、1年少しで図書館の本をほとんど読み切った。
特に好きだったのが、ミステリだった。
何で好きだったのかはわからない。

人は憧れを持ったら最後、そのものになりたいと思ってしまうものだ。
例に洩れず、私も小説を、ミステリを、書きたいと思ってしまった。

中学高校と、文芸部に所属し、年3本以上の小説を書きあげた。
――あれを小説と呼んでいいものなのかは、置い

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四季

四季

夏が好き

着る物が少なくて済むから

春が好き

綺麗な花が見れるから

冬が好き

人の温もりを感じられるから

秋が好き

大好きな赤が映えるから

夏が嫌い

無駄な熱を持つから

春が嫌い

素敵な人と出会ってしまうから

冬が嫌い

1日が早く過ぎてしまうから

秋が嫌い

終わりを感じてしまうから

初めまして

初めまして

初めまして

6年間所属していた文芸部を引退し、4年近く筆をとっていなかった
が、身近に物書きがいると、書いてみよう、という気になるものだね

好きなものは、アイドル、ゴシックのようなもの、音楽、かわいいものをかわいいと信じて疑わないものたち、コスメ、睡眠、科学、花、そして演劇

自分を形容できる何か、で生きていたくないので服や髪型もTPOや気分によって変えている

演劇も同じで、基本与えられた役

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