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「生まれた日が やって来た」ー詩ー

生まれた日が くるたびに
また 大人になったと
心が はずむ
気が付けば 40年余を超える時が
駆け足で 流れ去っていた

渋谷の町は 高層ビルが建ち並び
別の姿へと 変貌しつつある

お祝いのカードを開いて 
送り主と過ごした 楽しいバカ話を思い出し
彼女の 幸せをねがってみる

どうして 自分がこの世に
生まれてきたのか
40有余年も 考えている
でも 未だに 答えらしいものは
見つけられない

20歳の頃は 戸惑いと
若さゆえの 怖い物知らずで
なんでも 笑顔で 受け答えをした
「もう少し 気が回わらないのか?」と
言われることばも 背中で
謝り 走りながら 過ぎた

30歳になると 同期生たちが
「結婚する」という 話題が耳に届くたび 
「自分には 関係ない」と
言い切って 仕事意識を
一層 高めようとしていた
「男性に 対抗するには
男性の倍 働かなければ」と
自分のルールを 作った
「いい年して 仕事が趣味かぁ--」と
陰口を 言われても 
自分の仕事には 誇りを持って
ビジネスウーマンへと 
脱皮を遂げた10年だった
やがて「下手な男より
よほど イケてるなぁ!!」と
言われることが
当たり前のように 過ごした
外資系企業の進出話が 日々
ニュースに取り上げられる
競争社会 真っ盛りの時代だった

40歳を 迎える頃
若い 社員たちから
怖がられ 尊敬されるようになってきた
女友達と 集まれば
「お祝い電報の文章」のように
連れ合いや 子どもの話ばかりが
連綿と 交わされる
そんな時は 雲の座布団に座り
微笑んで 風と一緒に 耳を傾ける

今日は 母の手をひいて 
坂道を 歩いた
子どもの頃は 母がおぶって
降りてくれた 道だ
母の手は カサカサで 
たよりなく 冷たかった

だれもが 老いからは 逃げれない
その事実を しっかりと 受け止めて
自分の心に 嘘を言わずに
これからも 生きていきたい

自分を憐れむのは 時間の無駄
負け惜しみは いわない
何にも とらわれない
自分は 自分の人生を 
自由に考えて 折りあげていく

自由と 手を取り合って
50代への道へと 進んでいこう
どんな 希望が待っているのかが
楽しみで 仕方がない


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