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【社会人留学2年目】心理的安全とダイバーシティの真価 〜人生最高のチャレンジ編〜

こんばんは!
人生の中でもここ一番の勝負に挑んでいたため、更新が滞ってしまいました。。

「勝負」というのは、ビジネススクール主催の大学最大のコンペティションのことです。そして、なんと優勝を勝ち取ることができました!!!(歓喜)350人が参加を表明し、70組以上が書類審査に挑戦。その後、16組による予選を経て、最終的に4組で決勝戦を戦いました。

優勝してからすでに一週間以上経ちますが、今でも心の奥底から湧き上がる喜びと、全身の力が抜けるような安堵の感覚が続いています。これまでの人生でも、さまざまな修羅場や勝負事を乗り越えてきた自負はありますが、それでもこのコンペティションでは、強烈な緊張感とプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、不安と戦う日々が続きました。この経験は、強烈なものとして、私の人生に深く深く刻み込まれるでしょう。。

無事に優勝という、もちろん目指していたものの、これ以上ない結果で終えることができ、本当に良かったです。しかし、(ブログを読んでくださっている方はお察しのとおり)そこに至るまでには、大変なドラマがありました。課題が公開されてから決勝戦までの三週間、こんなにもさまざまな涙を流したことがあったでしょうか。優勝が決まった後の嬉し涙、安堵の涙、良いアウトプットができたときの達成感からくる涙、能力不足を感じたときのふがいなさからくる涙、膨大な情報量に押し流されそうになりストレスで流した涙、課題や授業との両立に苦しみ流した涙、本番が近づくにつれて「本当にこれで良いのか」と不安に駆られて流した涙、いらだちや怒りの涙…本当にバラエティー豊かな涙がありました。

激戦だった予選通過後、3hの授業に出た後
飲んだマティー二は極上でした

まず、出された課題が本当に難しかった。全く門外漢の分野だったため、最初は業界やビジネスの理解から始める必要がありました。あまりにもニッチな分野だったので、友人の中にもその分野に携わっている人はおらず、ひたすら文献を読み漁ることにしました。ここで少なくとも20時間は費やしたと思います。3週間後には、主要なステークホルダーとその役割を空で言えるほどの知識が身につきましたが、これは当初自分が目指していたとはいえ、まさかここまで理解が深まるとは思いもよりませんでした。集中して学ぶことで得た知識の深さは、自分でも、本当に驚くべきものでした!

そして、決勝まで共に戦い抜いた二人とは、一生の友と呼ぶにふさわしい、かけがえのない絆を築くことができました。彼らは、私の限界を広げ、さらなる成長を促してくれる大切な存在です。母が「人の成長曲線はある日ぐんと伸びるときがある。今がまさにそういう時なんじゃない?」と言ってくれましたが、本当にその通りで、ふたりには成長させてもらったと心から感じています。この関係を築けたことこそ、何よりの財産であり、それだけでもこの大学に留学した意味があったと心から感じています(ふたりについては後ほど詳述します)。

実は、書類審査に挑む直前に、残念ながら急遽チームを離脱することになったメンバーがいました。それ自体は全く問題ないのですが、前後のコミュニケーションに少しショックを受け、正直なところとても傷つきました。落ち込む私に、Rさんが「人と誠実に向き合いながら学びを得ていくのが、ココちゃんらしさだよ。誠実に向き合うことを大切にして、傷つきながらも学ぶ勇者だね。それは特別な才能だと思うよ」と励ましてくれました。本当に救われました。まだこの経験に対する答えは見つかっていませんが、セルフアウェアネス(自己認識)が高まる良い経験をしたと感じています。

一緒にチームを組んだのは、昨年のネゴシエーションの授業で一緒だったV。彼はいつも冷静で、視野が広く、明晰で、言葉選びのセンスが抜群に良いのです(にじみ出るやさしさがあります)。そして、ファイナンスの超プロフェッショナル。私にとっては複雑怪奇な財務の計算を、数時間でぱぱっと仕上げてしまうのには本当に驚かされましたし、その道のジャッジも大変感心していました。実際に決勝で、他のチームが財務的インパクトについて多くの指摘を受ける中、私たちはそれが皆無でした。(彼のやってくれたことを理解するため、改めてファイナンスを学び直そうと思いました。) この大会に挑もうと思ったとき、真っ先に浮かんだのが前期に帰国した親しい友人TとVでした。この二人と組めば高みを目指せると確信していました。そして、その信頼するVが「紹介したい」と言って誘ってくれたのがP。

Pも本当に優秀で、驚くことばかりでした(後から聞いたところ、いわゆる数学のギフティッド)。Pは戦略コンサルで2年働いた後にメルボルン大学に入学し、今期が最終学期です。彼はスーパーオールラウンダーで、とにかく頭の回転が速く、物事の本質を見抜く素晴らしい眼を持っています。少なくとも私の専門領域で議論をすると、必ず「ここを突かれたら嫌だな」というポイントを鋭く指摘してくるので、本当に驚かされます。彼は、ものすごい情報量を瞬時に処理し、自分の言葉で語り、体系的に整理する力が並外れています。

さらに、彼のプレゼンは圧巻でした。予選のリハーサルで初めて彼のプレゼンを聞いたとき、胸を打たれました。原稿すら作らず、オーディエンスの反応を見ながら瞬時に調整し、一切の言いよどみ(フィラー)もない。私は、どちらかというとプレゼンには自信を持っており、この大学に来てからプレゼンで指摘を受けたことはなく、むしろ褒めてもらうことも多く、成績も毎回最高点をもらっています。でも彼のプレゼンは、私とはスタイルが違えど、比較にならないほど魅力的で、何なら私のプレゼンを聞いてすぐに有益なアドバイスまでくれるのです。本当に彼からは、言い尽くせないほどたくさんのことを学びました。

そんな二人と過ごした時間は、本当にかけがえのないもので、心から幸せな時間でした。知的好奇心がこれでもかというほど満たされ、刺激に満ちた毎日でした。それぞれが明確な専門性という武器を持つプロフェッショナルだからこそ、議論は熱く、時には長くなりがちで、私も「ここは譲れない」というポイントはあくまで折れずに主張しました。結果的に、ふたりがその重要性を理解し、納得してくれたことがとても嬉しかったです。特に、尊敬するPが私の提案を「面白い!」と言ってくれたときは、天にも昇るような嬉しさを感じました。

特に、決勝戦の質疑応答で、Pが「戦略は確かに大事だが、それを動かす人、そしてそれを支える文化も同じくらい重要だ」と自分の言葉で語ってくれた瞬間は、胸がいっぱいになりました。私は常々、ビジネスリーダーと事業戦略について議論し、人と組織のプロフェッショナルとしての見識を提供できるようになりたいと思ってきましたが、その一歩を踏み出せた瞬間だったと思います。

プレゼンでも引用した強烈なメッセージ。

二人のことを知れば知るほど、「この二人と少しでも長く一緒に活動するために、勝ち続けたい」という気持ちが、私の最大のモチベーションになっていました。二人が素晴らしすぎるからこそ、おこがましいけれど、彼らのために勝ちたいと思ったし、二人が優勝できない世界線なんてありえない、と思いながら決勝の準備をしていました。

その結果、ものすごいプレッシャーを感じ、眠れなかったり食べられなかったりするほどでした。決勝戦の2時間前のリハーサルでは、前日に差し替えた私のスライド(スライドとストーリー自体は合意していた)をどうデリバリーするかについて、Pとかなり緊張感のあるコンフリクトがありました。Vも適切に介入してくれて、結果的にとても良いデリバリーができたと思います。その経験を経て、この三人で優勝を勝ち取れたことは、本当に言葉にならないほどの感動がありました。

Vが「Best Day of My Life(人生で最高の日)」と言っていたけれど、私にとっても人生で起こった嬉しい出来事の中で上位に入ると思います。

私たち三人を知る共通の友人が「The strongest team makeup ever! I'm so lucky to have known or worked with all of you champions(最高のチーム編成!3人のチャンピオンたちと出会い、一緒に仕事ができたことは本当にラッキー!)」と言ってくれましたが、確かに、それぞれの専門性の深さ、パフォーマンスの高さ、社会人経験に伴う成熟を考えると、これ以上ない素晴らしいチーム編成だと自分でも思います。それに加えて、3人それぞれのラーニングアジリティーの高さ、互いへの信頼、そして心理的安全が結実したからこそ、今回の優勝を勝ち取ることができたと感じています。

親友Mがモダンスパニッシュレストランでお祝いしてくれた❤

People&Capabilityの授業で、「心理的安全」の条件を改めて学びましたが、私たちにおいては全て当てはまっていたように思います。

心理的安全の条件
・Give and Receive Feedback
・Raise issues and concerns
・Disagree
・Ask for clarification
・Ask difficult questions
・Ask for help
・Offers solutions to problems
・Admit errors

心理的安全があるとき
・See mistakes as opportunities to learn
・Willing to take risks and fail
・Speaking your mind in meetings
・Opening sharing your struggles
・Trust your teammates (私にとっては彼らはaffective trustの対象です)
心理的安全性がないとき:逆バージョン
・See mistakes as threats to your career
・Unwilling to rock the boat
・Keeping your ideas to yourself
・Only touting your strengths
・Fear of your teammates

優勝後は、会場に駆けつけてくれた本当に、本当にたくさんの友人たちと素晴らしい時間を過ごし、多くの人に称えていただき、本当に特別な瞬間となりました。支えてくれたみんなに、最高の結果を報告できて本当に幸せでした。

ある友人は、緊張している私を気遣ってあたたかいメッセージをくれました

最後の優勝後のインタビューを抜粋します。(それぞれたくさん話しましたが、心に残っている部分を抜粋します)

私「It's all about the power of diversity - we are professional and have unique perspectives and we were able to leverage our own strengths. We had trust and are happy to challenge each other.
(多様性の力がすべてです。私たちはプロフェッショナルであり、それぞれがユニークな視点を持っていて、自分たちの強みを最大限に活かすことができました。信頼があり、お互いに挑戦し合える関係がありました。)

V 「We always provide constructive feedback with each other. If any of us weren't there, this win would not have been possible. Being open-minded is really important.
(私たちはいつもお互いに建設的なフィードバックをし合っています。誰か一人でも欠けていたら、この勝利は実現できなかったでしょう。オープンマインドであることが本当に大事です。)

P 「We learned so much from each other, and collective effort was at the core of our success. After a long journey, I have friends for life. It’s really rewarding.」
(私たちはお互いから多くを学びました。チーム全員の協力が核心にありました。長い道のりを経て、生涯の友を得ることができ、本当に報われる経験でした。)

間違いなく、人生最高の挑戦でした。
嬉しいことに、私たちのジャーニーはまだまだこれからも続きそうです。Cheers to us!

優勝後のビール❤さいこう!

・・・正直、得た経験の総量を考えるとまだまだ書き足りないくらいですが、5000文字に到達しそうなので、今回はここで終わりにします><

今回も熱っぽい文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

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