ときどき日記(184)コメは炊くだけで、それもご飯だけで十分美味しいのに
「国内農家が主食用米の作付けをやめ、飼料用トウモロコシなどの穀物生産に転換する動きを強めている。」(2022/11/21読売新聞朝刊13版4面)という。
かつ、「政府も主食用米から転換する農家への支援拡充を検討している。」
これは、ただでさえ低い食糧自給率を更に低める愚策だ。
単純な仕組みだ。
コメは炊くだけで、それもご飯だけで十分に美味しい。
タンパク質も含まれる。ご飯だけでそこそこ十分に生きていかれる。
これを飼料用に切り換えてみろ。
飼料用は飼料用だから、それにコメじゃないから炊いても食えない。家畜に遣るしかない。
食肉や卵に化けてもらう以外食えない。
百歩譲って、飼料を遣った分、全部食肉として、卵として食べられれば良いが、家畜の体全部を食べられれば良いが、捨てる部位も少なくない。糞尿にも化ける。
歩止まりが小さすぎるのだ。
100のコメから得られた栄養やカロリーと同じだけの栄養やカロリーを得られなくなり、ともするとそれが10や20にもなりかねない。
自給率の低下に直結する。
食料は需要のたった数パーセントが手に入らなくなっただけでパニックになる。値上げとは訳が違うのだ。
死を連想するからだ。
コロナ禍で食料流通が怪しくなっただけでスーパーから食品が消えて混乱したではないか。
あれは需要に対して供給量が減ったわけではない。
巡りが悪くなっただけだ。あるのに混乱した。
国民のカロリーを満たしてやることが少しでも適わなくなったら確実にパニックになる。
食糧自給率が100%を超えて余ってもいいじゃないか。
まともな国は余剰を輸出に回し、有事の際はそれを打ち切り国内に回す。
輸出という行為がある意味、備蓄の代わりにもなっている。
日本は食料を〝まともな国〟から輸入している。
まともだから有事の際には日本への輸出を止める。