『「紙1枚!」読書法』を紙1枚にまとめてみた! PART4 ミクロ・ダイジェストとマクロ・ダイジェスト
「紙1枚!読書法」にはいろいろな種類がある。
PART2と3では読者中心の読み方である、
「パーパス・リクエスト」
(読者が本(作者)に知りたいことを教えてもらう目的で読む読み方)と、
「クラシック・クオート」
(古典のような難解な本を引用する目的で読む読み方)を紹介した。
そこで今回は、
作品そのものを正しく読解することを主軸にした読み方である、
「ミクロ・ダイジェスト」と「マクロ・ダイジェスト」を紹介する。
1.読む前の自分
本を読むとは、本に書かれている文章の意味を正しく読み取ることだと思う。これは、著者の言いたいことを大まかに掴むこと営みだ。
ただ、自分が本当に正しく文章を読み取れているのか、自信がない。
高校生の時の、現代文のテストの点数はそれほど良くなかった。
今でも、本を読んでいると、どこを読んでいるのかわからなくなったり、読みにくいところを勝手に飛ばして読んだりすることはよくある。
とてもじゃないけど「自分は読解力に自信あり!」なんて言えない。
せっかく本を読むなら、ちゃんと読みたい。読解力に自信を持ちたい。
そのために解決しなければならない問いがある。
そもそも読解とは何か?読解力を上げるにはどうすればいいか?
「ミクロ・ダイジェスト」「マクロ・ダイジェスト」とは何か?
この本に教えてもらいたい。
2. 気付き
Q. 読解とは何か?
A. 作者の主張を掴む営み。主張は文中で形を変えて繰り返されている。
WHAT:主張は文中でどんな形に変わっているのか
1. 「=」:言い換え・具体例に変わる
2. 「↔」:対比・逆説で示される
3. 「→」:根拠・因果関係
この3つの記号でどんな本でも読めるようになる
WHY:なぜ形を変えて繰り返されているのか
1. 同じ言葉をそのまま何度言っても説得力がないから
2. 作者が言い換えたり、対比したり、根拠を述べることで、読者は作者の主張を支持しやすくなる
HOW:どうやって主張を掴めばいいのか
1. 「=」:どんな具体例があるのかに注意する
2. 「↔︎」:どんな対比が用いられているかに注目する
3. 「→」:どんな因果関係が挙げられているかを見つける
「ミクロ・ダイジェスト」とは、
最小単位の文章(ミクロ)を消化・咀嚼・読解(ダイジェスト)する読み方だ。
ステップ1:本のどこか「1章」「1節」を選ぶ
ステップ2:「=」「↔︎」「→」の関係を掴みながら読む
ステップ3:紙1枚にまとめる
「マクロ・ダイジェスト」とは、本1冊を要約する読み方だ。
ステップ1:「Q」(主題)主にどんな「問い」を扱っているのか?
ステップ2:「A」(主張)その問いの「答え」は何か?
ステップ3:3つのQに答える
「WHY」(根拠)「なぜ」その主張だと言えるのか?
「WHAT」(例示)その主張は「どんな場合」に当てはまる?
「HOW」(提案)「これからどうすべき」と言っているのか?
3. 今後どうしていきたいか
「マクロ・ダイジェスト」を使って、本1冊を要約する習慣をつければ、
読解力・要約力を身につけることができる。
また、本1冊を紙1枚にまとめることで、あとから見直すときにその本の内容を簡単に思い出すことができるようになる。
本1冊の「問い」と「答え」を、自分の生の言葉でまとめる。
しかも、短い一言で、だ。
ここまでやれば、確かに本の内容を忘れなくなるだろう。
最後に、『「紙1枚!」読書法』という1冊の本を紙1枚にまとめてみた。
=「マクロ・ダイジェスト」
Q. 本を深く読めてすぐに忘れないようにするにはどうすればいい?
A. 紙1枚にまとめるといい
WHY:なぜ紙1枚にまとめるといい?
1. 紙1枚という制約によって、システム2(没頭思考)が鍛えられるから
2. 自分の手と頭を動かしてまとめるから、簡単には忘れない
3. 紙に書いて積み上がっていくので、後から見直したり人に説明したりできる
WHAT:どんな時に紙1枚にまとめる?
1. 自分が知りたいことを本(作者)から教えてもらいとき
「パーパス・リクエスト」
2. 引用を目的として古典を読むとき
「クラシック・クオート」
3. 本1冊を読解したいとき
一章ずつなら「ミクロ・ダイジェスト」
一冊まるごとなら「マクロ・ダイジェスト」
HOW:これからどうすべきか?
1. 本を読む前に読む目的を明らかにする。何のために読むのかを考える
2. 目的(問い)を達成(答え)するために紙1枚にまとめる
3. 紙1枚にまとめたら、仕事や実生活で活かす。行動に反映させる
これからは、
本を読んだら、紙1枚にまとめたい。
文章の抜粋ではなく、今度は自分の言葉で。