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連載「君の見た空は青いか」第13話

圭太side
どちらを選べばいいたんだ…美紀か舞子か…。クリスマス…はもう近い。どちらかを諦めなければいけない。それが辛い。二人とも返事を待っている。

風呂に入っても、布団に入っても。気持ちが落ち着く事は無い。あの時、舞子に連絡しなかったら…。

すると舞子からLINEが来た。
『すいません…24日ですけど、お店予約しちゃいました』
え…?予約しちゃいましたって。外堀埋められた…?まずいまずい。もうひけないぞこれ…
そうだ、急用とか言って美紀に断りを入れよう。
わかる、卑怯なのはわかってる。でも。俺がいたたまれない。
ごめん…美紀

美紀に電話をかける
美紀「もしもし!あ、圭太?どしたの?」
言いずらい…すんごく言いずらい。
圭太「あの…すごく言いずらいんですが…」
美紀「ん?」
圭太「クリスマスですが…急な出張が入ってたの忘れてまして」
美紀「え?」
圭太「すごくいきたかったんですよ!ほんとです。でも仕事はどうしても断れなくて。食事用意してもらってからじゃ申し訳ないと思って…」
美紀「そっか…楽しみにしてたんだけどな。しょうがないね。わかったよ」
圭太「お、お正月!お正月は初詣行きませんか?」
美紀「わかった。初詣一緒に行こうね」
圭太「ありがとうございます」
そこからは他愛もない話をしたんだけど。そうしないと気持ちが落ち着かなかったというのが本音だ。

とりあえず…断ることが出来た。良かった…。
これで心置きなく舞子と出かけることが出来る。
でも近場はダメだな…美紀さんに見つかったら何言われるか…。

クリスマス当日
珍しく、僕は仕事終わりにおしゃれをして、舞子を待った。
おしゃれをした舞子がやってきた。やっぱり無邪気で可愛い。
彼女にはなるべく近場じゃない場所を指定して、ディナーに出かける事にしたのだ。
夜景が見えるレストラン。二人は入って会話に花を咲かせる。
舞子「クリスマス…他の方と予定なかったんですか?」
圭太「あ…うん」
舞子「変な間がありましたけど、大丈夫です?w」
圭太「なんもないです。本当に舞子さんだけ」
舞子「本当かなあ」
圭太「本当ですっ!!」
そんな話を続ける。
すると、隣のテーブルで
男「前から好きでした。付き合ってください」
女性「私も。宜しくお願いします」
サプライズプロポーズである。見事に決まったのだ。
レストラン内に拍手がこだまする。
圭太「いやーおめでたいね。」
舞子「ほんとですねー。いいなぁーあんなことされたい」
そんなこと言われたら…
こうして、二人は食事を終えた。舞子の最寄り駅まで来た。
圭太「今日はありがと。嬉しかった」
舞子(嫌…帰りたくない)
舞子「近くの公園でお話したい。少しで良いから。ダメ…?」
圭太「わ、わかった。」
公園のベンチに腰かけて話す。
舞子「さっきのカップル凄かったですね」
圭太「あぁーあれね。びっくりだよね」
舞子「私たちもああなれちゃったりして」
だめだ…流されたら。俺にはマキさんも美紀さんもいる。
舞子「ねぇ…キス…してくれませんか?サンタさん」
圭太「ええ!!」
舞子「クリスマスプレゼント…くだ…さい」
唇を圭太に向けながら待つ舞子
圭太「でも…」
舞子「あぁ!もう!!!意気地なし」
舞子は圭太の唇を奪った。
圭太「んっ///」
甘くて濃厚なキスが続いた。
舞子「すいません…我慢できませんでした」
マジか…キスしてしまった。キスをしたからかすごく可愛く見える。
圭太「あの…俺…その…舞子さんと…」
舞子「言わないで…来てっ…」
今度は圭太から舞子の唇を奪った。もう止まらなった。
そんな二人を公園の照明が照らしていた。


美紀side
まさかの形で圭太さんにすっぽかされてしまった。最悪だ。その為に、男どもの誘いを蹴ったのに。あーあー最悪最悪。でもお仕事じゃ仕方ないよね。それをねだるのは甲斐性無さすぎか。

断った男に連絡を入れる
「誰か忘年会しない?」
すると多数の男からお誘いがくる。やっぱり私は最強かもしれん。飢えてるんだなぁ…男は。。。
でもね、やめないといけないよね。こんなことが圭太さんにバレたら。絶対幻滅される。
男『美紀さんもつ鍋とかどうっすか?おごりますよ』
こう言われたらさ、行くしかないでしょ!あーまた病気だ。もうこれ癖に近いわ。でも、1回だけ…あと1回だけだもん。

クリスマス
もつ鍋やで男とどんちゃん騒ぎをし、独身友の会という意味わからんグループを結成したりして、楽しい時間を過ごした。
美紀「あー食ったし飲んだしさいこぅ!」
男「酔ってますよ。大分」
美紀「なんだ?私に指図するのか?え?」
男「あーこりゃだめだ。だから水飲みましょ。吐きますよその内」
美紀「うるせぇ!疲れた!!!」
男「あそこに公園があるから休みましょ」
美紀「帰れるってうっせぇな…んんん?」


私は酔いがさめた
一発で醒めた

そこには…出張に行ったはずの圭太が知らない女とキスしていたのだ。
違うよ…絶対…圭太じゃない・・・・。
嘘でしょ…嘘だと言ってよ。

見間違い…だよ…ね。
美紀「もう水いいや…」
男「でもでも」
美紀「帰りたいからタクシー呼んでくれない」
男「いやぁ…でも」
美紀「帰りたいの!!!!!!!早く呼べ!!!バカ」
美紀は大粒の涙を流しながら、座り込んでしまった。受け入れたくない現実だった。嘘をつかれた挙句、他に女が居たことが許せなかった。
タクシーで家に帰る。もう酔いなんか醒めてしまっている。

おかしいじゃん。あんな屑男なのに、圭太に振り向いてもらいたいと思ってしまっている。しかも、人違いかもと思ってる自分が嫌い。

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『圭太さん、聞きたいことがあります。本当は出張じゃないですよね。私見ました。お返事待ってます』
泣きながら私は送信ボタンを押した。

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