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株式会社鈴六 リサイクル業(愛知県岡崎市)


株式会社鈴六について

どんなお仕事をしてる会社なの?

愛知県岡崎市を拠点に古着を回収し再利用するために、まだ着れる服は外国へ輸出し、もう着れない服は、ウエス(工業用の雑巾)や自動車部品のフェルト向けに販売します。

いつから始めたの?

創業は1919年だから100年以上の歴史がある会社なんだ。会社の平均年数が30年くらいだから、この数字はとてもすごいことなんだよ。地域や取引先に信頼されている会社の証だね。

私たちの生活との関わり

古着の回収

私たちは毎年新しい服を買うよね?みんなは着なくなった服ってどうしているの?売ったり、兄弟にあげたりしてる人もいるかもしれないね。しかし、多くの古着はゴミとして廃棄されている現実を知ってほしいと思ってる。株式会社鈴六では古着をゴミとして扱うのではなく、回収して再び私たちの生活で使えるようにしているんだよ。

回収されたばかりの古着

リサイクルとリユース

回収した古着は選別されて使えるものはリユース品として物資が乏しい外国に大きな船に載せて送っているんだよ。その他の古着は形を変えて工業用のウエスや自動車部品のフェルトとして新しい用途に生まれ変わるんだ。株式会社鈴六では年間で3000トンもの古着を回収し95%をリサイクルしているんだよ。その結果年間5760トンの二酸化炭素削減に貢献しているんだ。年間で家庭から排出する二酸化炭素が2.7トンだから比べるとどれだけ環境に優しいことをしている会社か分かるね。

カンボジア向けのリユース品

古着で森林を守る?

岡崎市には広い森林面積があるんだけれど、その多くが間伐されずに放置されているのが現実なの。森林は手入れしないといけなくて、鈴木社長が森林を守るため活動を始めたんだ。それは、放置林の地域材を使って古着の回収BOXをつくること。常に環境問題を考える社長ならではの発想だね。私たちも社長の思いに少しでも貢献するため古着回収に協力しよう。

株式会社鈴六のチャレンジ

古着回収BOXの設置

放置林の地域材を使って古着回収BOXを作る取り組みは意義のあるプロジェクトなのだけれども、とてもお金のかかるものなんだ。そこで社長さんが考えたのがクラウドファンディング。みんなも聞いたことがあると思うけど、その取り組みを応援する人が資金を寄付するシステムのこと。多くの人が応援してくれたおかげですでに目標をクリアしているらしい。みんなも社長さんのように環境やリサイクルの問題を自分事として考える大人になってほしいと思ってる。

間伐材で作られた古着回収BOX

古着で野菜づくり

古着で野菜づくりって聞いて???だよね?株式会社鈴六では古着をリサイクルして「ファイバーソイル」というポリエステルの土を販売しているんだ。これは通常の土の代わりに使用して衣類のもつ優れた排水性と保水性、通気性を生かしたことが特徴なんだ。しかも軽量だからみんなでも扱いやすいんだよ。そのファイバーソイルを使って野菜作りができるんだ。

どんな野菜ができるの?

ファイバーソイルを使って実際にピーマンやトマトを作ってるんだって。ピーマンは苦みがなくてピーマン嫌いの子にもチャレンジしてほしいと思ってる。ピーマン、トマトのほかにもアサガオやバジルなどさまざまな植物を育てることができるからみんなも試してみてよ。

こんなワクワクする仕事をしている社長さんってどんな人だろう?

社長さんに会ってきたよ!

株式会社鈴六の鈴木和人社長にお会いしてきました。社長が会社の成長を考えているのはもちろんなんだけど、あわせて地球環境に優しい仕事ができるかを真剣に考えている方でした。特にカーボンニュートラルへの思いを語っていただき、そのお話の中でリユースとリサイクルとの違いを教えていただきました。
リユース=そのまま形を変えないで再利用すること
リサイクル=形を変えて新しい製品にすること
カーボンニュートラルに有利なのはリユースの方で、いらなくなった物は欲しい人へ譲っていくことが大切なんだって。これからは私たちもリユースを心がけて少しでも地球環境を考えて生活してみよう。

ネットショップへの出品はリユースの方法の1つ

社長さんに教えてもらったこと

鈴木社長はとても知識が豊富な方でいろんなことを教えてくれたんだ。古着がリサイクルされてから、どう使われるのかという内容が一番印象に残ってるな。私たちはリサイクルされた後のことを考えたことってないもんね?
古着は組成でリサイクル後の用途が変わるんだって。例えば、毛糸は燃えづらいから自動車部品に、綿は吸水性が高いから工業用ウエスにといったように。リサイクルについて考えるとき、まず服の洗濯ネームを見てほしいと社長は言ってた。そこには組成の混用率が書かれているから、自分の服がどんな素材でできているのか知ることができるんだ。これからはリサイクルの視点から服を見てみるのもおもいろいね。

品質の約束を守る!

鈴木社長が日ごろから心がけていることはお客様に対し「品質の約束を守る」こと。リサイクル品は決して価格が安いものではないらしい。でも、お客様は鈴六の商品なら値段にあったクォリティーがあるという絶対的な信頼があって購入しているんだ。取材に行った私も工場見学をさせてもらってそのことを実感したよ。
特に、素晴らしかったのは古着の仕分け作業。そしてリサイクルにはこの仕分け作業が重要らしいんだ。なんと、100種類に仕分けするんだって。正直どうやって?って思ったよ。そこで作業風景を見せてもらったんだけど、工場内の作業内容が細分化されていて、その持ち場ごとにしっかりマニュアル化されていたんだ。しかも、だれが見てもわかるように可視化されていた。だから、働く人も迷うことなく自分の仕事をすることができるようになっている。アナログでの仕事が中心になるリサイクルの仕事で、社長が内部統制をはかるために考えた形なんだ。これなら、高品質のリサイクル製品ができるのも納得できたよ。

古着の仕分け作業の様子

取材者より学生生徒の皆さんへ

株式会社鈴六様を取材してあらためてリサイクルについて考える機会をいただきました。皆さんたちも学校などでリサイクルを学ぶ機会はあると思います。学校で学んだようにリサイクルはカーボンニュートラルの達成には必要不可欠なものになっています。しかし、私たちは学ぶだけでなく実践していくが最も大切です。取材者である私もこれまでリサイクルといえばは回収への協力が主でその先を深く考えることはありませんでした。今回の取材を通してリサイクル品を積極的に使用すること大切さに気付かされました。それと鈴木社長からリサイクルよりもリユースの方が環境負荷が小さい方法と教えていただきました。私自身もこれからはリユースに挑戦してみることにしました。リユース、皆さんも取り組んでみてはどうでしょうか?ネットオークションやネットショップを利用して、まだ使える不用品を売ってみたり、リサイクルショップへの持ち込みなど手軽に実践できることもありますよ。

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