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【ZUMBA】"COBARDE" 解説
山形のZUMBAインストラクター・るかです。
今回も、ZUMBAでみんなで踊っている曲をじっくり解説してみます。
今回解説するのは、レッスンの終盤に流れるあの名曲。
"COBARDE" (Sofia Reyes, Beéle)です。
"COBARDE" を聴く・見る
さっそく、MVをご覧ください。
情熱の赤!
色っぺ〜距離感!!
切なげな歌声!!!!
ZUMBAでの振り付けはありますが、その型に関係なく勝手に身体がゆれずにおれないようなメロウな一曲。
いやー、好きだわあ。
わたしのZUMBAクラスでもファンの多い一曲です。
さて、このタイトルにある "COBARDE" ですが、スペイン語の単語です。
これ、どんな意味だと思います?
"COBARDE" はスペイン語で「臆病者」「卑怯者」という意味。
なんだか不穏ですね。
では、歌詞の内容を少し見てみましょう。
"COBARDE" の歌詞を味わう
わたしはスペイン語には明るくなく、もしかしたらまちがった解釈もあるかもしれませんが、少しだけお付き合いください。
この曲の歌詞に内容をかんたんにまとめると、
不器用で不完全で、でもどうしようもなく忘れえぬ無条件の愛
を歌っているとわたしは解釈しています。
これは主観ですがこの曲は、まっすぐにメラメラと激しく燃え上がる恋、というよりも、後悔しながら迷いながらもそれでも相手のことを大事に思わずにいられない、吐息にゆれる小さな炎のような恋心のイメージです。
(恋なのか愛なのか問題を語るにはわたしはまだ青すぎるので、そこはご愛嬌。)
で、ですね、この歌詞の描く情景がとても詩的でロマンティックなのでご紹介させてください。
まずは女性ボーカルのソフィアの歌唱パートから。
Y yo en cada vida te voy a buscar
Como el mar busca la arena y la sal
(そしてわたしは生まれ変わってもあなたを探す
海が砂や塩を探すように)
そして、次の箇所は、男性ボーカルのベーレのパート。
Difícil de olvidar como un eclipse lunar
En su versión natural es algo espectacular
(きみは月食のように忘れられない
そのままありのままでとても美しいんだ)
気もちのありようを海や月にたとえるのがとても素敵じゃないですか?
それこそ、海のよせては返す波のように、満ちては欠ける月のように、行ったり来たりとさまよう不完全でたゆたう様がまさに恋心のやわらかさに似合うなあとわたしは思います。
ところで、タイトルの "COBARDE" は「臆病者」だと先に紹介しました。
歌詞でこの "COBARDE" という単語が出てくる箇所はこちら。
Fuiste un cobarde que supo cambiar
Porque el amor es incondicional
(あなたは変わる方法を知っていた臆病者
なぜなら愛は無条件だから)
直訳すると上記のような意味になるのですが、それだとすこし理解しにくいですよね。
でね、これはわたしなりの意訳なのですが、これは「恋心に踊らされてコロコロと態度がかわってしまう幼さ」を歌っているのではと解釈しています。
というのも、冒頭の歌詞に、
「ものごとのよい良い面を見させてくれる」
「一緒に居られないときはバラでご機嫌取りをする」
「でもたまに理由もなく怒る」
「だからわたしたち今 "こう" なってるんだよね」
という描写があるのですね。
思いが強いがゆえに安易にコロコロと態度を変えてしまう、というその背景には「嫌われたくない」だとか「好かれたい」だとか「傷つきたくない」だとか、そういう心の脆さがあるように感じます。
お互いに思いもあってまだ熱もあるのだけれど、どこか違和感のぬぐえぬ関係性と距離感。
それをもたらしたのが、「臆病者」というふうに読みとれないでしょうか。
あくまでわたしの大雑把な解釈ではあるのですけれど。
ぜひ皆さんも、スペイン語や英語を駆使してこの歌詞から皆さんなりの「臆病者」を味わってみてください。
臆病者なりの強い思いをたのしんで
この曲のタイトルは「臆病者」ではあるのですけれど、その裏にはどんなベクトルであれ強い思いがあることが歌詞にこれでもかとにじみ出ています。
ぜひ、その人間くさく揺れ動く情緒を味わってみてください。
するとこの曲もなんだかずいぶんと味わい深くなってきます。
ZUMBAの振り付けもしっとりめなので、踊るときも気持ちがのりやすくなるかもしれませんね。
また一緒に踊るのをたのしみにしています!
では今回はこのへんで。