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本質には程遠い【「鬼滅の刃」で哲学する】小川仁志著

「さすがに哲学はないよね?」
そう思いつつ、検索にかけたら、
まさかのヒット!

哲学というだけあって、
「お硬い内容?」と身構える私。
読んでみたら、ニーチェなど
有名な哲学者については全く出てきません。

それもそのはず。
『鬼滅の刃哲学する本』ですから。

作品はあくまで、題材にすぎず、
哲学をするきっかけを提供する本です。

著者自身の答えはあるものの、
ある一つの答えにすぎないと断りがあります。

私も挑戦してみました。


・心とは何?

「心の哲学」と言う分野があるくらい、
長い間議論になってます。

「心」は体の中のどこにある?
どんな機能を果たすのか?
これらの視点から考えてみました。

「胸のあたり?心臓があるから」
「それを言ったら、心臓の機能は血液を全身に送り出すことだから、心の機能を考えたら違う」

「思考や感情に関係あるから脳に近い?」
「脳に損傷ができて、リハビリなどをしても
心が宿るかはわからない」

「これだ!」と言う答えは出せません。
だから題材になるわけですが…。

視点を変えて、あるセリフから考えてみます。
炭治郎がカナヲに対して
「人は心が原動力だから」と励ましています。

心は人を動かすエネルギー源ってこと?

無限電車編で、精神の核を壊すと
廃人になると言う話がありました。

どんな立派な車だって
ガソリンや電気などがなければ動かないし、
スマホだって充電が切れたら動きません。

心臓なのか、脳なのか、
どこに供給源があるかわかりませんが、
人を動かすエネルギーと見ることができます。

・死とは何?

命あるもの、いつかは終わりが来ます。

誰しも経験しますが、
一度死んだら生き返ることはないので
「死はこういうもの」と
生き返って説明してくれる人はいません。

死が来るのは平等だけど、
いつ死ぬか、どんな死に方をするかは人それぞれ。
たくさんの人に惜しまれて死ぬ人もいれば、
誰にも見届けられずに死ぬ人もいます。

私なら…「いてくれてありがとう」
言われて迎えたいです。

最近、90過ぎの祖母の状態を聞かされて、
「いつ期限が来てもおかしくない」と
心の準備をしています。

・黒とは何?

思い浮かべたものは、
ココ・シャネルのリトルブラックドレス、
ブラックスーツ、裁判官の法服です。

高級なイメージがあります。
ココ・シャネルも
「黒は究極の色」と言ってるくらいです。

子どもの頃、
黒の絵の具を他の色と混ぜてみました。
割合によりますが、
何色を混ぜても黒になります。

社会科で裁判官の法服が黒の理由は
何色にも染まらないからと習いました。
絵の具で何を混ぜても黒になるのを考えると、
どんな色も受け入れられる色であるとも言えます。

裁判官の法服の黒には、
「何色にも染まらない」と同時に
「どんな色も受け入れる」と
意味が込められていると気付かされました。

・感想

本書を読む前には「??」と
わからなかった内容もありました。
ヒントを読んでやっと思いついた問いもあります。

この本の読了後に読んだ本で、
ビジネスと美意識をテーマにした本を読みました。
そこでは「哲学」が登場。

フランスの大学入試で、哲学が必修だそうです。
内容について簡単に調べてみましたが、
「高校生がこんなものを解くのか」と驚き。

もう少し勉強してみたくなりました。

以上、ちえでした。
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