点子ちゃんの両親の変化【点子ちゃんとアントン】
「ドイツ文学なのに、点子ちゃんなんて日本的な名前だなぁ」
タイトルを見ながら気になってました。
本名は違いますが、体が小さかったため、
「点子ちゃん」と呼ばれるようになったようです。
※ドイツ語で該当する表現があった。
メロディアスライブラリー2016.2.28放送。
・親として反省
点子ちゃんはお金持ちの家の生まれです。
しかし、両親どちらからも構ってもらえませんでした。
お父さんは経営者として成功しましたが、
仕事が忙しかったです。
お母さんはお母さんで、点子ちゃんに構わず
遊びに行ってばかりでした。
「お父さんがお金儲けで忙しいのはわかる。
でもお母さんはその必要がないのに、構ってくれる暇がない」
点子ちゃんのこの一言に、
親として大いに反省させられました。
「私は息子たちに構ってあげられているかな?」と。
お手伝いさんや家庭教師が
点子ちゃんの相手をしていました。
しかし今回、家庭教師のアンダバト嬢絡みの問題が起こったため、お父さんは反省しました。
「別の家庭教師にしても同じことが起こる」と
両親が変わりました。
・心優しいアントン
アントンは点子ちゃんの友だちです。
貧しい生活を強いられていますが、
病気のお母さんのために家事をする優しい少年です。
アンダバト嬢の婚約者が、
点子ちゃんの家に侵入することを
アントンは電話で知らせます。
おかげで、難を逃れました。
アントンとお母さんは、
点子ちゃんの家の一室に住めることになりました。
・ダメ男とともに身を滅ぼす女
まさにアンダバト嬢のことです。
婚約者のローベルトのことを意地悪と点子ちゃんは評価しています。
詳しくは触れていませんが、
彼の金遣いが荒かったせいか、
アンダバト嬢と点子ちゃんは変装して
物乞いをしていたくらいです。
点子ちゃんの両親はこの姿を見てショックを受けました。
ローベルトは逮捕され、アンダバト嬢は点子ちゃんの家から追い出されました。
こういう男の人と関わると、
自分まで地獄を見ることになると実感しました。
まさか児童書から「ダメ男に引っかかると地獄を見る」ことを学ぶとは思いませんでした。
・感想
アントンは、ケストナーの別の作品である『エーミールと探偵たち』に出てくるエーミールと似ていると感じました。
あとがきにも、意識していることが触れられていました。
この一件で、点子ちゃんの両親が変わったことに救いを感じました。
これが「まともな家庭教師を雇えばいい」となったら、悲劇だったでしょう。
問題の根本を解説しようとする姿勢は見習いたいです。
以上、ちえでした。
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