「イツセ兄重傷!!」1-5古事記2と画「クシナダヒメと春の桜壺」
兄のイツセが奇襲攻撃に遭い、トミビコの矢に当たって負傷!イワレビコ(後の神武天皇)は一旦船に乗り込み撤退することに。。。
国宝級笑顔の書道絵本画家Princess香龍です❤️
「日向の子なのに、日に向かって戦ったら、不吉だろ!!」
イツセ兄の言う通り、南に船を進めて半島を回り込み、東から攻めることにした。
イツセ兄はその間もどんどん顔色が悪くなり、血をすすぎたいとのことで、血沼海(大阪府泉南市)で傷口を洗うと、あたり一面が血の色に染まった。それからこの地は、血沼海(茅野の海・大阪湾の古称)と呼ばれた。
イワレビコ一行が紀伊の国(和歌山県)に入って男の水門に差し掛かった所でイツセが真っ青な顔をして辛そうに言葉を吐く。
「あんな下賤な奴のせいで、手に負った傷で死ぬのかよ!!」そう言って悔しそうに大きな雄叫びを上げると動かなくなってしまったのです。
「え?・・・イツセ兄?冗談だよね?・・・まさか死んでないでしょ?」イワレビコがしゃがみ込んで兄をさすっても、イツセはピクリとも動かない。
「嘘・・・・?」
ずっと一緒だった兄が・・・大好きだった兄が・・・あっけなく死んでしまった。
「嘘だ・・・・」
信じたくない目の前の現実が辛くて、イワレビコは両手を目に押し付け顔を覆ってうずくまった。この水門が「男の水門」と言われています。
イツセの墓は今も紀伊国の竈山(かまやま=和歌山県和歌山市竈山神社)に残っている。
兄と多くの仲間を失ったイワレビコはそこからさらに迂回して半島の東に停泊出来る熊野川の河口を見つけて船を停めた。
川沿いにとりあえず足を進めるが、誰も話さず黙々と歩き続ける。
熊野の村(和歌山県新宮市)に至った所でイワレビコがポツリと小さく声を上げる。
「オレ、何もできなかった・・・」
「旦那は何もしなくていい人だから、役立たずなのは俺っす」オオクメがフォローする。
「俺は、足手纏いだし、何の策も考えられなくて・・・」イワレビコがうなだれる。
「奇襲だから、策なんかなくて当然っす」
「奇襲くらい予想できたはずだ。俺がちゃんと備えてさえいれば・・・兄貴は・・・」
「・・・イツセ様が亡くなったのは旦那のせいじゃない」そう言って励ましの手を伸ばした手をイワレビコは思いっきり振り払って、
「俺のせいだ!みんなが死んだのも全部!!」イワレビコの声に思わず一行が静止する。すると突然森の中からワサワサと音がして、ふわりと巨大なクマが現れた。
「はっ!?」一行が驚いて身構えたが、その熊は何故かすぐに隠れてどこかに行ってしまった。
「え?何、今の・・・」
不審な熊が去ったのをぽかんと見ていると、イワレビコは急に目眩がして全身の力が抜け、倒れてしまう。
イワレビコが倒れると、他の仲間もみんな次々と意識が遠のき地面に伏してしまった。
まるで、眠りの森の姫のように、全員がバタバタと倒れている状況で。。。
続きは次回に持ち越したいと思います!!
【プリンセス香龍美術館】
今回の絵は「クシナダヒメと春の桜壺」・・・s30号の須佐男の八岐大蛇退治を描いた「愛の力で道を拓く」の八岐大蛇が1匹づつ飲んだくれるお酒を入れた壺。春の桜。櫛名田比売(クシナダヒメ)が持っています。
だんだん良くなる!未来は明るい!!
皆様に湯水の如く良き事が起きます!!
香龍アートサイトcreema
https://www.creema.jp/c/princess-kory
「アートアクセサリー」サイトminne
https://minne.com/@koryu4976
参考文献/「ラノベ古事記」小野寺優、KADOKAWA
参考文献/「眠れないほど面白い日本書紀」板野博行、三笠書房、王様文庫
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