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「エウカシ=兄猾の罠」1-12古事記2と画「夜の古城ピアス」

エウカシが天つ神の御子様のために大殿(おおどの)を新築したとの事で、宴に呼ばれました。

国宝級笑顔の書道絵本画家Princess香龍です❤️

この辺りでは珍しい高床式の立派な作りです!

訪ねたのは天つ神の御子のイワレビコではなく、大臣のミチノオミと久米兵のオオクメ、それと数名の久米兵です。

エウカシはオオクメ達を御殿に促そうと勧める。「天つ神の御子様、さぁどうぞ、皆様お先にお入りください。」

オオクメはフレンドリーにエウカシの背中をポンポンと叩いて「旦那のこと天つ神の御子っていうとあの人すぐに調子乗るから、言うのやめてくださいよー」

「いえ、本当のことではありませんか!天照大神様の後継者となれば、特別な方ですよ!」とエウカシはゴマをする。

「確かにそうだけど、エウカシさん、そこら辺の事情はちゃんと知ってんだな」

「もちろんです!」返事を聞いてオオクメはメは御殿の入口の前でピタリと立ち止まると、「なるほどな。・・・で、どんな感じで旦那のことをもてなすつもりだったんすか?」

「えっと、はい。まずはこちらの御殿に上がっていただいてですね・・・」とエウカシが誘導しようと、オオクメの腕を押したが、彼はピクリとも動かない。

「そっか、そっか、じゃー、リハーサルってことで、エウカシさん、そこに上がってみよっか」

「え?・・・いえ、お客様よりも先に上がるなんて、そんな」

「いいからいいから」

「しかし」・・・エウカシが動揺していると、さっきまで笑っていたオオクメが急に鋭く睨みつけてきた。

「・・・押機」っつんだって?この罠」

「・・・!!」オオクメは顔面蒼白なったエウカシの胸ぐらを掴んで罵声を浴びせる。

「あんたが、この御殿作って、仕え奉つったんだろ?なら、まずテメーで御殿中入って、どーやって旦那に仕えるつもりだったんか、テメーで見せてみろや??」

「ヒッッ!!」オオクメに押し飛ばされ、尻餅をついたエウカシが逃げ出そうとするのをミチノオミが無表情のまま剣を抜いて道を塞いだ。

逃げ道を塞ぐようにオオクメの矛と後ろからは久米兵の弓が構えている。エウカシはなす術もなく御殿の中に後ずさる。

「あのっ・・・ごめん・・・んなさ・・・」涙を浮かべて許しをこうエウカシにオオクメは静かに冷たく笑みを贈り、軽く矛で突いた。

《ビチャン!》

高床から血がポタポタと滴り落ちる。結局エウカシは自分で作った罠に打たれて死んでしまった。

重りが落ちてくる仕組みの下敷きになっているエウカシの遺体をミチノオミが無表情で引き摺り出し、原っぱの上に放ってバラバラに斬り散らす。この原っぱがエウカシの血で溢れたので、そこは宇陀の千原(ちはら)と呼ばれることになった。

なんとも残酷な話ですが、「エウカシ」は漢字変換すると「兄猾」になり、ずるいことをすると報いを受けるになると言うことなのかもしれません。

古事記には残酷な表現も出てきますが、痛い思いをしないと人間は学ばないことを教えてくれるありがたい教科書と思へば、ただの物語というよりは教訓にしたい事柄だと思うのです。

つまり、「人を騙したりすると自分に返ってくる」ということでしょう。

古事記には学びがいっぱい!!

次の展開を乞うご期待!!

【プリンセス香龍美術館】
今回の絵は「夜の古城ピアス下絵」・・・アシンメトリーのフック型のピアスの下絵。西洋の古城が素敵だったので色違いで何種類か作ってみました。濃紺の背景はまるで夜にライトアップされたお城みたいで幻想的です。

夜の古城ピアス下絵/香龍

だんだん良くなる!未来は明るい!!

皆様に湯水の如く良き事が起きます!!


香龍アートサイトcreema
https://www.creema.jp/c/princess-koryu

「アートアクセサリー」サイトminne
https://minne.com/@koryu4976

参考文献/「ラノベ古事記」小野寺優、KADOKAWA 
参考文献/「眠れないほど面白い日本書紀」板野博行、三笠書房、王様文庫

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