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涙を笑顔にかえるお仕事
この歳になっても、世の中には自分がまだ知らないことがたくさんあるなと…日々新しい学びに自分自身で驚いています。
皆さんは「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」という職業を知っていますか?
9日の火曜日に放送された、NHKの番組『プロフェッショナル 仕事の流儀 』。
観られた方もいらっしゃるかも知れませんが、今回番組が密着したのは、病院の小児病棟で働く「佐々木美和さん」という女性。
その方のご職業が「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」というものなのです。
その小児科病棟は、不思議と柔らかな空気がある。
厳しい医療環境にある子どもたちの心を支えるのが、佐々木美和(41歳)。
チャイルド・ライフ・スペシャリストという日本ではまだ50人程の職種を切り開き、千人以上の子どもたちに伴走してきた。
医師と患者の間に立ち、主体的に治療に向かえるためのサポートを行う。
ささやかな日常を取り戻すためにできること。
子どもたちが教えてくれた、涙が笑顔に変わる時。
一応医療現場で働いた経歴を持ってはいる私ですが、「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」という肩書きは今まで聞いたことがありませんでした。
医師でも看護師でもない彼女。
しかしそんな彼女は、医師よりも看護師よりもより深く、子供たちと関わっています。
「チャイルド・ライフ・スペシャリスト(通称CLS)」とは、医療環境にある子供や家族に心理社会的支援を提供する専門職。
子供や家族が抱えうる精神的負担を軽減し、主体的に医療体験に臨めるよう支援するお仕事です。
その取り組みは1920年代の北米においてスタートし、日本においては1999年に初めて CLS が実際に病院勤務を始めたということなので、かなり前からこの職業が実在していたのですね。
しかしこの CLS は日本の国家資格ではありません。
また現在、日本にはチャイルド・ライフを学べる教育機関がなく、CLS の認定資格を取得するには北米の大学・大学院で学ぶ必要があるそうです。
日本ではまだ50名ほどしか実在しないという、難関の専門職であるという理由がわかりますね。
番組を観ての私の率直な気持ち。
このお仕事は「強い人」でないと務まらない、ということです。
「強い」にはいくつもの意味合いが含まれますが、ここでいう私が思う「強い」は、精神的な強さです。
医師や看護師もそうですが、患者の子供たちとともに過ごすということは、常に『命』と向き合わなければならないということ。
私には到底ムリだと思いました。
泣き叫ぶ子供さんを見て、とてもじゃないけど冷静ではいられない。
感情移入してはダメなんですね。
感情移入せず、子供の感情を汲み取る。
とても難しいことだと思います。
CLS は治療や看護には一切関与しません。
心のケアのみです。
子供たちの心の声を聞きます。
一喜一憂しているヒマなどありません。
いつどんな時でも、冷静でいなければならないのです。
小児病棟には沢山の患者さんがいます。
お子さんの年齢も様々。
そのお子さんたちそれぞれの性格を充分理解した上で、とことん寄り添う。
それがずっと続くんですよね。
すごいお仕事です。
今回密着取材されたディレクターさんが書かれた、こんな記事を見つけました。
子供たちもみんな小さな体で頑張っている。
大人が頑張らないでどうする。
そんなふうに感じることのできた番組でした。
そして、CLS という職種が日本でももっと認知され、病と闘っている子供たち全てと繋がりがもてるような、そんな未来に期待したいと思います。
最後までお読みいただき有難うございました♪
ではまた。 Tomoka (❛ ∇ ❛✿)