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大河「光る君へ」〜清少納言の想い〜

おはようございます。
ミュルアです。

先週は、体調が悪くて、あっという間に一週間経ってしまいました。

でも、【枕草子】の誕生を楽しみにしていたので、大河ドラマは居住まいを正して拝見しました。

前回、【悲しき中宮定子】でも、ちらっと書きましたが、定子が出家した後、二条邸も炎上してしまいます。


息子藤原伊周の太宰府行きに同行出来なかった(実話です)定子の母高階貴子も、病を得て儚くなってしまいます。

そんな状態で出家しつつも懐妊している定子を清少納言は、ありったけの想いを込めて、言葉を綴り励ましたのでしょう。

学生時代、古典で初めて【枕草子】を読んだ時、こんな複雑な裏事情があるとは思ってみませんでした。

そういう事情を踏まえて、【枕草子】を今読んでみると、清少納言の定子への想いが伝わってきます。

春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。

秋は、夕暮。夕日のさして、山の端(やまのは)いと近うなりたるに、烏(からす)の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁(かり)などの列ねたるがいと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

冬は、つとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。

枕草子 
清少納言


清少納言は、登華殿の定子の元で過ごした春夏秋冬のキラキラした思い出を綴りました。

四季の移ろいや数々の【をかしきもの】は、出家し、世を捨てたとはいえ、定子の心に響き、慰めたに違いありません。  

本編でも、定子が枕草子を一枚一枚読むごとに桜や蛍、もみじが舞い、とても美しい印象的なシーンでした。


ここまでを振り返ってみると、この大河ドラマは、誰かの為に想いを込めた和歌や漢詩や文章を書くシーンが多いですね。

しかも、それらは、古典文学として千年も受け継がれています。

さて、これから『源氏物語』は、誰の為に、どんな想いを込められ誕生するのでしょうか。

楽しみですが、とりあえず、もう一度最初から、違った視点で【枕草子】を読みたいと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


追記
前回の記事「悲しき中宮定子」でコングラボードを頂けました。
沢山お読み頂き、ありがとうございました。



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