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【短編小説】Tokyo

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私と東京についての物語
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#エッセイ

音楽と大学生活⑥

音楽と大学生活⑥

『東京へ行きたい・・・』
あの日以来、気付けばいつもこんなことばかりを考えていた。





私が入学した音楽大学は、地方の小さな大学ではあるものの、
周りの学生は幼少期から一流講師のもと戦ってきた音楽エリートばかりだった。

母『親の金をなんだと思ってんの?音楽はもう大学までにしてちょうだいよ!ウチにはこれ以上アンタに払い続けれる金なんかないから!!怒』

いつの日か、木村拓哉と山口智子の

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初めての…④

初めての…④

酒焼けした声で歓迎するベテランホスト
煙草の匂いがキツイ姐さん
そして、芋っぽい学生の私

姐さんに手を引かれ到着した場所は、午前3時のホストクラブだった。

姐さん『たまにさ、1人で飲みたい時ここに来るのよ。こーゆーのも良いでしょ?』
姐さんは私に向かって言った。

私『そうですねぇ!』
咄嗟に言ったが、私の中にはこれ以上の言葉を持ち合わせていない。
言葉に合わせて、私はとにかく良い子を演じた。

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ユートピア③

ユートピア③

打ち上げは、小さな地元料理の居酒屋を貸し切って始まった。
アーティストや業界人たちは、満足そうに乾杯し今後の展望を語っていた。

目の前には、憧れのDJ、そして、TVや雑誌で活躍しているアーティスト達がいる。
開始早々、約束通り私と友人は贅沢にもDJの彼から丁寧な紹介をしてもらった。

今、全員の視線が私に向いている……
《 ワタシ、夢デモ見テイルノカ… 》

しかし、所詮は学生だ。
周りからの質

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突然の巡り会わせ②

突然の巡り会わせ②

出会いって不思議なもの。

神様のはからいで、人と人は巡り会うの…?
それとも、神様の暇つぶし…?

憧れの男性DJへファンレターを送ってから、半年は過ぎた。
もちろん彼からの返事はなかった。
彼の元にちゃんと手紙が届いたか心配だった。
しかし、私はかなりの熱量で書きあげ、勢いのままポスト投函したので、赤面モノの思い出として心の鍵付き秘密部屋へすべてをしまい込む事にした。

いつものように退屈な学

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キオク・・・①

キオク・・・①

小さな頃、家の中が私の世界そのものだった。
少し成長すると、近所の公園や学校が私の世界になった。
思春期になると、30分先にあるショッピングセンターやバスで1時間ほど離れたところにあるPARCO、
これがこの街に生まれ育った私にとっての、大きな世界だった。

学校を卒業したら、PARCOの近くに住んで、
お洒落な人達と毎晩お洒落な音楽が流れるカフェバーで、誰かの歌詞に出てきたカルアミルクという甘い

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