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はじめてゆき

モネはゆきみちました。

これが最初さいしょ
どんよりした灰色はいいろそらとりが2


つもったゆきからあたまをもちあげたっぱも あと、まわりの

くろいろですばやくひといき

それは日本にほん墨絵すみえのようにえます。

それから次の日つぎのひ
今度こんどは 画家がか友達ともだちがみんなであつまるおおきな屋根やねいえかいから
反対方向はんたいほうこうみちきました。

日様ひさまがあたると
今日きょうゆきはいろんないろえます。


大地だいちいろ茶色ちゃいろあおきなモネは
そこに色々いろいろいろをまぜていきました。

にじいろにもえるところがあるんだ。


わっていくゆきのひかり、
しろだけじゃないゆきのほんのすこしの変化へんかも モネはのがしませんでした。

モネはいました。

「もしかしたら、なつよりもふゆのほうがたのしいかも」
"peut-être plus agréable encore l'hiver que l'été"

こののち、雪の中の名作めいさく「カササギ」Pie (ピー) まれます。



Claude-Oscar MONET
Environs de Honfleur  Neige
vers 1867
クロード モネ
オンフルール近郊  雪 1867

Claude Monet
La Charrette Route sous la neige à Honfleur
Vers 1867
クロード・モネ
荷車 オンフルールの雪道 1867

左の屋根は、当時ノルマンディーのこの地方に滞在して制作を続けていた画家たち、すなわちトロワイヨン、ドービニー、コロー、クールベ、ブーダン、ジョンキン、バジーユ......そしてもちろんモネが集ったサン・シメオン農場の屋根だと考えられている。
モネはこのテーマを選ぶにあたって、さまざまな場面で雪景色を使っていたクールベに倣った。しかし、牡鹿と猟師を主なモチーフとし逸話に満ちていたクールベとは異なり、モネはほとんど無人の風景を描き、荷車とその乗員はごく副次的な役割しか与えなかった。
雪に覆われた田園風景は、モネに光の変化を研究し、ニュアンスで遊ぶ機会を与えた。彼はアースカラーを好み地面を一様に白く描くのではなく、虹色の光沢を与えるためにさまざまな色調を用いた。
モネは1860年代後半、この方法でいくつかの「雪の効果」を描いた。その中で最も注目すべきは、1868年から1869年の冬に描かれた有名な「ピー」(オルセー美術館)であることは間違いない。
1868年12月、彼は友人のバジーユに宛てた手紙の中で、ノルマンディーの田園風景を「おそらく夏よりも冬の方がもっと楽しい」と言っている。

musée d’orsay 

お読みいただきありがとうございました。
今年もあとわずか寒さも続く中、雪の作品を2点お届けしました。
一つ目の作品はルーブル美術館に、二つ目はオルセー美術館に別々にあります。
雪の作品は地味ですが、この絵に込めたモネの熱い思いはいかばかりでしたでしょう。雪の細部に渡って鑑賞しますと心打たれます。
ご存知、名作「カササギ」"ピー"は静寂の中の黒の一点、オルセーでも人気の作品です。


(今回のモネの作品の隣に展示されている「カササギ」をデッサンする人がいました)

オルセー美術館にて


ピカピカとばれるカササギのおはなし


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