
笑顔じゃないといけない呪い~笑わない赤ちゃんもいるよ~
こんにちは。ハッピーロータスです。
人生の後半戦に入り、これからどうやって生きていこうか
模索中。
自分が何を大切にしているのか、どんなことを思って生きているのかを
クリアな言葉にしたくて、色んな思いをここで
綴らせてもらっています。
今日は、「笑顔」であることの呪いについて綴りたいと思います。
もちろん、人が笑顔でいてくれると、こちらもほっとします。
笑顔っていいな、と思います。
その一方で、笑顔を強制されたり、無理やり笑顔を作ることほど
しんどいことはない、とも思います。
これは、皆さんそうではないかなと思います。
今日書こうと思うのは、まだ子どもが乳幼児だった頃(10年位前の
ことです)、周りから言われた何気ない一言にぐさっと傷ついた、
ほんとに小さな小さなエピソードです。
それを言った方は、悪気なく言っただけだとも思いますし、
同じ言葉で元気になったお母さんたちも、たくさんおられたと思います。
でも、私の置かれた状況では、その言葉に何だか追いつめられるような
感じがして。でも、その言葉に抵抗もできないし、傷ついたとも言えない。
そんな状況にもやもやしてたなあ、って。
そんな状況を、今頃になってやっと言葉にしてみようと思えた話です。
忘れようと思えば全然忘れられるくらいの小さな小さなトゲです。
心底までえぐり取られたっていうような、深刻な話ではありません。
でも、一部のお母さんは、もしかすると今でも昔の私のように傷ついて
るんじゃないかなあ。
そんな思いもあって、書いてみようと思いました。
もやもやした言葉
赤ちゃんを育てるようになると、分からないことってたくさん
出てきますよね。
色々お世話してみても、なかなか泣き止まない。何で泣いてるの?とか、
体調が悪そうだけど病院に行った方がいいのかな?とか。
なかなか寝てくれなくて、くたくた。どうしたらいいの?とか。
分からないことだらけだった私は、子育てに関する本を読んでみたり、
保健師さんの話を聞きに行ってみたり。お医者さんにかかった時
ドクターに質問したり。あれやこれやと試行錯誤しながら、何とか毎日を
過ごしていました。
そんな中で私のこころに引っかかり、もやもやとしたわだかまりが
生まれた言葉があったんです。
「お母さんが笑顔でいると、子どもさんも笑顔になりますよ~。」
「子どもさんを見れば、普段どういう接し方をしてるか分かりますよ~。」って言葉です。
お母さんがニコニコ笑っていると、子どもも自然に笑顔になりますよ~
って話です。よく聞く話ですよね。
子育てする前は、「へ~、そういうもんなんや~」と思ってたと思います。
実際に、お母さんが笑いかけたらキャッキャとよく笑ったよ。って方も
おられるでしょう。
でも。私の場合は、子どもが生まれて育ててみたら、
そんな単純なもんじゃないわ!って、すごく苦労して悩んだというのが
実情です。
笑わない子
長女は、朝起きた瞬間から泣き始め、抱っこから降ろすと泣き、
ほとんどの時間を不機嫌に過ごしているような赤ちゃんでした。
何で泣いているのかよく分からない赤ちゃんを抱っこして、
家の中を歩き回り、近所の商店街を往復し、あやしたり歌ったり。
泣いている時には、暑いのかなと服を脱がせてみたり、おむつを替えたり、落ち着きそうな音楽をかけてみたり。ピカピカ光るものを見せてみたり
試行錯誤の連続です。
布団に降ろすと泣くので、まる二日(48時間!)抱っこし続けたことも
あります。私が眠い時は、長女を抱っこしたまま壁にもたれて座り
うとうとするという、まるで修行のような生活でした。
インファント・マッサージの教室に通った時も。
他の赤ちゃんは、お母さんにマッサージされて気持ちよさそうに
しているのに、長女は不安げにずっとベソをかいていました。
「大丈夫だよ~。気持ちいいいね~。」と優しく声をかけても、
ずっと泣いています。
通常、マッサージをする時には、座っているお母さんの前に
赤ちゃんを対面でごろんと寝かせてマッサージしますよね。
ずっと泣いている長女を見て先生が、「この子はお母さんから顔が
離れてると、不安なのかもしれないね。顔を逆の位置にしてみたら
どうかな」とアドバイスしてくれました。
通常なら、お母さんと赤ちゃんが対面して行うマッサージですが、
長女の顔を私の太ももに乗せ、足を向こう側にしてマッサージすると
長女はやっと泣き止んだのでした。
やっと泣き止んでくれてほっとしたものの、気持ちよさそうにニコニコ
してる赤ちゃんもいるのに、何で長女だけリラックスしてくれないん
だろう。と、私も泣きたい気分でした。
笑わないのは親のせい?
そんな、なかなか笑わない子を育てていた私にとって、
「お母さんが笑顔でいると、子どもさんも笑顔になりますよ~。」
って言葉は、プレッシャーとなりました。
自分の子育ての仕方や子どもとの接し方が「それじゃだめ」と責められて
いるような気がしたり、子どもが安心して成長できるような育て方が
できてないんじゃないかと、焦ったり落ち込んだり。ダメ母の烙印を押されてるような気分になったりもしました。そんなつもりで言われた言葉では
ないと頭では分かっても、どうしてもそんな気持ちになって落ち込むんですよね。
子どもの持って生まれた気質
笑わない長女を悩みながら育てていましたが、2歳下に生まれた次女は
長女とは正反対で、根っからの陽キャ(笑)
新生児の頃から泣くことは少なく、0歳児の頃、言葉がまだ分かっていない
はずの時期でも、周りの大人が笑うタイミングで、内容が分かっているかのように一緒に笑うような子でした。
寝返りが打てるようになってくると、朝起きた途端に寝返って、
まん丸笑顔。楽しそうに起きて、周りに愛想を振りまいたのでした。
なかなか笑わない長女を育てていた頃、私は「赤ちゃんって、こんなに泣く
もんなんや」と思い込んでいました。赤ちゃんというものは、四六時中
泣くもんなんだ、と思っていた私にとって、起きた瞬間から笑顔の次女に
出会い、目から鱗の体験でした。
「なんや。生まれつき、ご機嫌の赤ちゃんもいるんや~!」って(笑)
本当にびっくりしました。
親のせいだと考えすぎない
そう。長女と次女、生まれつき全然タイプが違ったんです。
(成長するにつれ、タイプの違いが際立ってきているので、
間違いないと思います。)
全然違うタイプの子どもを育てることで、親が同じように接しても、
子どもの持って生まれた気質によって、なかなか笑わなかったり、
基本ご機嫌だったりするもんなんだなあ、と身をもって知りました。
長女がほとんど泣いて過ごしているのは、親の育て方、接し方のせい
なんじゃないか、と当時の私は思い過ぎていたなあと思います。
子育て中に、「なかなか笑わない赤ちゃんもいるよ」って誰かが言って
くれていたら、ほっとしたかもしれません。
私がもし、次女だけを育てていたら、
「お母さんが笑顔でいると、子どもさんも笑顔になりますよ~。」
って言葉を聞いて、嬉しくなってたんじゃないかなと思います。
だって、赤ちゃんがニコニコしているのは、私が笑顔で接してるからだ、
これでいいんだ、って思うからです。そうやって自信を持って、安心して
子育てできるのは良いことだと思う反面、この言葉を聞いて追いつめられる
お母さんがいるということは、想像もつかなかっただろうなと、ちょっと
恐ろしさも感じます。そういう意味では、正反対のタイプの子どもを
育てられて良かったと思います。
親の接し方、子育ての仕方は、確かに子どもの成長に影響を与えます。
でも、「親のせいでこうなってしまってる」って考え過ぎないことも、
時には大事だなと思います。
泣いてばかりの赤ちゃんもいます。笑顔にならなくても大丈夫です!
なかなか笑わない赤ちゃんを育てているお母さん、応援してます。
子育てって、難しい。でも、とっても面白い!
最後まで読んで下さって、ありがとうございました!