地震の周期
今月は日向灘を震源とする緊急地震速報(警報)が発表されました。昨年の南海トラフ巨大地震臨時情報巨大地震注意が発せられた8月以来のことでした。日向灘での地震が引き金になるイメージが数年前のNHKスペシャルで取り上げられていた時から刷り込まれています。最近、地震活動がまた少し世界的にも活発化しているので注意が必要です。これまでに震度7を観測したのは1995年神戸、2004年新潟、2011年東北、2016年熊本、2018年北海道、2024年石川で、毎年毎年起きているわけではありませんが、間隔が短くなっている気がします。振り返れば、一連の大地震で様々な課題や教訓を残しており、それは電気エネルギー政策にも影響を与えています。例えば、2004年の新潟中越地震による東京電力柏崎刈羽原発へのダメージが「序」とすると、その7年後には東日本大震災による原発災害で「破」と化し、さらに7年後の胆振東部地震では北海道全域がブラックアウトする事象もありました。
1月の地震といえば、能登半島における地震が記憶に新しいですが、17日は阪神・淡路大震災から30年です。生放送中に地震を経験した元アナウンサーが語っていました。前日に「気になること」を感じていたという。16日の午後6時半ごろ、大阪湾を震源とするマグニチュード3.7の地震があり、震度1を神戸で記録している。前年の11月頃には兵庫県猪名川町周辺で小さな地震が頻発して話題となったことも相まって「関西は地震がないと言われていたので珍しいなと思っていた」。ちなみに「テレビの前」ではなく「カメラの前」と話したのは、話す相手のイメージが「目の前のカメラになっていた」からとのこと。当時、地震情報は錯綜、6時頃にようやく「震源が淡路島、マグニチュードは7.2、京都、滋賀、兵庫で震度5、大阪が震度4」という情報が入ってきた。神戸の震度6を伝えたのは同7分。ただその3分後には「5」に訂正。同22分に震度6だったと放送するなど二転三転した模様。内陸の活断層による大地震も実はプレートの沈み込みによる歪みから生じるといわれています。なので当面のラスボスはやはり南海トラフといわざるを得ません。
地震には周期があり、南海トラフ巨大地震の場合は2035年±5年と予想されています。また、大正の関東大震災からすでに100年が経過していますが、昔から例年今年は来るぞ来るぞと言われてきました。その根拠の一つが関東大震災69年周期説でしたが、今はどちらかというと否定的で実はもっと長期的な間隔で起きていて、いわゆる首都直下地震にも様々なタイプがあるようで大正時代の関東大震災が被害の状況からしても有名ですが、明治時代にも大きな地震が起きていますし、最も比較し警戒しておきたいのは江戸時代に起きた元禄型の大地震です。
元禄関東地震の時の隆起によって形成された跡が、房総半島南部の海岸段丘だそうで、これは数百年単位で発生していることがわかっています。ですから、令和関東地震は、おそらくマグニチュード8よりも阪神・淡路大震災規模の可能性が高いわけです。
み年は、あまり大地震のイメージがないのですが、何も起こらない保証はないので防災意識は引き続き高めておく必要があるでしょう。日本人は防災意識が高いと思われますが、アメリカなどあまり災害のイメージがなかったりするとああいう山火事があったりするとなすすべがないのですが、実はハリケーンとか竜巻とか日本だと考えられないようなレベルの油断できない自然現象は多くみられています。本日の歴史探偵でも巨大地震特集放送です。