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動画【パラドックス#47】正方形のパラドックス!

古代ギリシャ時代から現在に至る多種多彩な「パラドックス」を解説する【パラドックス】シリーズを、YouTube チャンネル「高橋昌一郎」で開始した。お楽しみいただけたら幸い!

第47回「正方形のパラドックス!」

1辺の長さが1の正方形を考えてみよう。ある頂点から対角線上にある頂点 まで辺に沿って移動する。たとえば、頂点A→B→Cと移動するときの移動距離は2である。

次に、ジグザグに移動する方法を考えてみよう。たとえば、辺ABの中間地点まで移動したところで90°右折し、そこから1/2だけ進んだら左折する。再度1/2だけ進むと辺AC上に辿り着くので、そこで右折すれば点Cに辿り着く。この方法では長さ1/2の折れ線4本の上をジグザグに移動するので、移動距離は1/2×4=2になる。辺上を移動したときと同じ距離になるわけである。

同様の方法で、さらに長さ1/4ごとに90°曲がる折れ線上をジグザグに移動することを考えても、移動距離は変わらず2である。ここから明らかなように、折れ線の細かさを半分にしても、合計の移動距離は常に2に定まる。さて、折れ線を細かくする操作を繰り返すと、折れ線は次第に対角線に近づいていく。折れ線をどれだけ細かくしても、その移動距離は2である。

しかし、細かくする操作を無限に繰り返せば、折れ線は最終的に対角線と等しくなるだろう。対角線の長さは、ピタゴラスの定理から√2 である。したがって、2=√2 になってしまう! この考え方は、どこが間違っているのだろうか?

高橋昌一郎(監修)『論理的思考力を高めるパラドックス大事典』ニュートンプレス、pp. 92-93.

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