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批判的思考(クリティカル・シンキング)について②
批判的思考を広めるために、まず教師から
批判的思考(クリティカル・シンキング)の重要性については、前回の記事でお話ししました。
私は、もっと批判的思考の考え方が広まれば、社会がより良くなるではないかな~と思いながら過ごしています。
今回は、「どうすれば批判的思考を広められるか?」という視点で考えてみます。
そのために、まず大事なのが
教師が批判的思考を実践できるようになること
です。
まずは教師が批判的思考をできるようになるべき理由
学校で批判的思考を育てるには、教師自身がそれを理解し、実践できるようになることが不可欠です。
なぜなら、教師が「考え方」を教えられなければ、生徒に考えさせる授業を展開するのは難しいからです。
日本の学校では、批判的思考を重視するカリキュラムがまだ十分に整っていません。
多くの授業は、「正解のある問い」に答えを出すことを重視する傾向があります。
しかし、現実社会では、正解が一つに決まらない問題の方が圧倒的に多い。だからこそ、「どのように考えるか?」を教えることが大切だと思います。
そのためには、まず教師自身が「批判的思考とは何か?」を理解し、日々の授業や生活の中で実践できるようになる必要があります。
日常でできる批判的思考エクササイズ
批判的思考は、特別な訓練をしなくても、日常生活の中で鍛えることができます。
ここでは、批判的思考を鍛える簡単なエクササイズを紹介します。
これは、社会人、大学生、大学院生の方で、批判的思考を鍛えたい場合、効果的だと思います。
また、教師も簡単に、児童・生徒に教育現場でできるエクササイズだと思います。
① 「なぜ?」を3回繰り返す
日常の中で、「なぜ?」と3回繰り返してみます。
例:「テレビで〇〇という健康法が流行っている」
1. なぜそれが良いと言われているのか?
➡ 「〇〇の成分が健康に良いとされているから」
2. なぜその成分が良いのか?
➡「過去の研究で健康効果が示されているから」
3. なぜその研究を信じられるのか?
➡「研究方法が適切で、他の研究でも同じ結果が出ているから」
このように、「なぜ?」を繰り返すことで、物事を多面的に、より深く理解できるようになります。
② 反対の立場に立って考える
あるテーマについて、自分とは反対の立場の意見を考えます。これは、仕事や日常生活での小さなできごとでも構いません。
例:「オンライン授業は対面授業より劣る?」
自分の意見:「対面の方が分かりやすい」
反対の意見:「オンラインの方が柔軟に学べる」
反対意見の根拠を考えることで、多角的な視点を持つ訓練になります。
③ 「本当にそうなの?」と疑ってみる
ニュースやSNSで見た情報に、「本当にそうなの?」と一度立ち止まって考えてみます。
「〇〇を食べると病気が治る」 ➡ 科学的根拠はある?
「この政治家はダメだ」 ➡ その理由は? 他の視点は?
「この商品が一番人気!」 ➡ 誰がそう言っている? 売りたいための宣伝では?
こうした習慣を持つことで、情報を鵜呑みにせず、自分で考える力がついていきます。他にも色々とありますが、またの機会にお伝えします!
まとめ
批判的思考というと、難しく感じるかもしれません。しかし、実はちょっとした習慣の積み重ねで身につきます。
今回紹介したものは、ライフハック的なもので、だれでも簡単に実践できます。
特に、教師がそれを実践し、児童・生徒にも伝えていくことで、より多くの日本で学ぶ子どもたちが、「考える力」を持てるようになり、社会が今より良くなるのではないかと思います。
次回以降の「批判的思考(クリティカルシンキング)について」の記事では、批判的思考を学校教育や仕事、日常生活でどう活かすか?、さらに掘り下げてお話ししていきます。
ぜひ、お楽しみに!
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