ロブスター

かつてブログやっていた人。 執筆するのは実に6年ぶりになります。 ゲームデザイナー、…

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かつてブログやっていた人。 執筆するのは実に6年ぶりになります。 ゲームデザイナー、あるいはゲームディレクター、またはゲームプロデューサーとして。 ▼最近Youtubeにも目覚める https://www.youtube.com/user/ymgraffitti

最近の記事

読後感最悪の物語

第一章:聖域 マリアは今日も病院で笑顔だった。彼女の笑顔は病院の光をより輝かせるほどに明るかった。 マリアは看護師の仕事が好きだった。 あまりに幸せそうに働くので、同僚や患者にも深く愛されていた。 この病院は町一番の大きな病院で、この町に住む住民にとっては欠かせない。そんな病院の名前は「聖域」。 聖域で働けていることにマリアは誇りを持っていた。 「マリアちゃん、今日も元気だねえ。」老婆が声をかける 「だって幸せですもの、おばあさま」マリアはいつもこう答えていた。 天真

    • 短編物語「柴犬のオージー」 終章: 帰郷

      オージーは運の神から受けた指示に従い、長い冒険を経て元の寺に戻ります。僧侶たちはオージーを温かく迎え、寺での生活に戻ることにしたのでした。 「君がいない間に、町は大いに変わったよ。君の影響があったんだね。」と僧侶が言います。オージーはその言葉を聞きながらここにも居場所があることを喜ぶのでした。 一方、町の人々はオージーがいなくなったことに気づき、幾つかの教訓を学びました。 最初の教訓は「幸運は誰にでも訪れる機会がある」ということ。町の人々はこれを身を持って体験したので、そ

      • 短編物語「柴犬のオージー」 第5章: 使命の終焉と新たな道

        そんなある日、町の空に突如として出現した大きな入道雲。その中から再び運の神が光を携えて現れました。「オージー、お前の使命はここで終わりだ。」と運の神は宣言します。 「町に多くの幸運をもたらし、人々は新しい価値に気づき始めた。しかし、その裏では様々な問題も生まれている。使命が終わるということは、これ以上その影響を広げないという意味でもある。」運の神が語ると、オージーは深く頷きました。少し、ほっとする気持ちもありました。 犬の王様と呼ばれるまで振りまいた幸運は予想以上に作用し、

        • 短編物語「柴犬のオージー」 第4章: 町の変貌

          町は目まぐるしく変貌を遂げました。田畑は豊作になり、漁師たちもかつてないほどの豊漁。商人たちは外から貴重な品々を持ち込み、町の人々も次々と幸運をつかみ、一時は貧しさに悩んでいた人たちの笑顔が町に溢れました。 しかし、この急激な繁栄で、町の金庫はあふれるほどになり、見たことのない資金をどう使って良いのかわからないという新たな悩みが生まれました。さらに、あまりにも多くの幸運が舞い込むあまり、人々は他人との比較で不満や妬みを感じ始めました。 商人たちの間でも、以前よりも厳しい競

        読後感最悪の物語

          短編物語「柴犬のオージー」 第3章: 危機と奇跡

          数日が過ぎ、オージーは町で新しい友達もでき、人々にも愛される存在となっていました。しかし、その平和な日々は突如として終わりを告げます。隣国との緊張が高まり、さらには町で疫病が広がり始めたのです。 人々は恐れと不安で顔色を失い、あれだけ賑やかだった町は一気に陰鬱な雰囲気に包まれました。それを察したオージーは、何とかして町を救いたいと強く思いました。 ある日、オージーは町の大広場で目を閉じ、深く感じる力に身を任せました。すると、不思議なことに、風が、疫病の菌を吹き飛ばしていく

          短編物語「柴犬のオージー」 第3章: 危機と奇跡

          短編物語「柴犬のオージー」 第2章: 町への旅立ち

          オージーは何か新たな冒険に心引かれ、夕暮れ時に町へと足を運びました。草原を越え、森を抜けると、人々の暮らす音が聞こえてきました。ちょっと緊張しながらも、興奮を隠せずに町の門をくぐったのでした。 町には初めての景色、初めての匂いが広がっていました。そこは何やら遠くから不思議な音楽が聴こえてくるような城下町でした。この城下町を治める殿様は大変人柄がよく、不思議なことが好きでいつも街の人々を楽しませるのが好きなのでした。 しかし、そんな風景もつかの間、突如として子供の泣き声が響

          短編物語「柴犬のオージー」 第2章: 町への旅立ち

          短編物語「柴犬のオージー」 第1章 不思議な壺

          昔のある日のあるところのお話。 夕暮れの寺の下、野性の柴犬オージーは今日も気ままに過ごしていました。 この寺は生まれつきの家でしたが、 住み着いて以来、新しい出来事は特にありませんでした。 しかし、今日は違った。散歩していると、寺の庭で何か光っているものが目に入りました。 彼は好奇心に駆られて近づき、見つけたのは唐草模様の美しい古い壺でした。壺はどこか神秘的な光を放っており、オージーはその美しさと物珍しさに魅了されました。 好奇心を抑えきれないオージーは壺に近づき、その

          短編物語「柴犬のオージー」 第1章 不思議な壺

          Analyzing the Concept of "Thinking Power"

          Hello everyone. With a bit of free time leading up to the end of the year, I've decided to update my Note after quite a while. It's hard to believe that almost 10 years have passed since I started my current job. Over the years, I've concei

          Analyzing the Concept of "Thinking Power"

          「思考力」を分析してみた。

          思考力という概念を分析してみたよ。みなさんこんにちは。少し年末まで時間ができそうなので、久しぶりにNoteを更新します。 ありがたいことに今の仕事を知ってから10年ほど経とうとしていますね。 色々なゲームを考えて創ってきました。ゲームを創る時は当然ですが、考えます。考えてそれをアウトプットすることをデザインと言います。ゲームをデザインするのはゲームデザイン。ですね その際に必要な能力があります。それが「思考力」なのですが、この能力についてある程度の見解が私の中にあるので、今回

          「思考力」を分析してみた。

          Pikmin Master's Pikmin 4 Review

          When it comes to me, yes, Pikmin. I am a Pikmin Master. It's been a while. On July 21st, the new Pikmin 4, the first in 10 years, was released. Of course, I bought it and have been playing it. I took paid leave. As a self-proclaimed Pikmin

          Pikmin Master's Pikmin 4 Review

          ピクミンマスターによる「ピクミン4」レビュー記事

          私といえば、そうピクミン。ピクミンマスターです。ご無沙汰しております。去る7月21日、10年ぶりの新作ピクミン4が発売されました。 もちろん購入してプレイしております。有給取って。ピクミンマスターを名乗る身としては絶対にかかしてはいけないですよね。 まだやることは残っているため、全部とはいかないのですがストーリーとオタカラはコンプリートしましたので、ここらでレビュー記事を書かせていただきます。 ※物語やゲームの核心に触れるようなことは致しませんが、ネタバレが嫌な方はある程

          ピクミンマスターによる「ピクミン4」レビュー記事

          ゲームクリエイターの本を出版しました。2冊目

          皆様こんにちは。前回の記事で本を出版した告知をいたしましたが、この度二冊目も販売いたしました。 一冊目との大きな違いは、転職の話とゲームプロデューサーの話がメインになっています。 一冊目も大変好評をいただいておりまして、本当に嬉しく思っています。 ぜひ両方お読みくださいませ。 感想ありましたら、ぜひこちらのフォームにいただけると泣いて喜びます。 よろしくお願いします。 https://forms.gle/wr6XkMYuWKYEfC1p7

          ゲームクリエイターの本を出版しました。2冊目

          ゲームクリエイターの本を出版しました。

          https://www.amazon.co.jp/dp/B0C73N9XJC 皆様、ご無沙汰しております。このたび、本をKindleで出版いたしました。 ここまでの私のクリエイター半生を綴ったものになりますので、興味のある方はぜひお読みくださいませ。 この本は、ゲームプランナーを目指している方、現役のゲームプランナーの方に向けた、短めの本になっています。Kindle Unlimitedだと無料でも読めますので、お気軽に読んでいただければと思っています。当然、それ以外の方で

          ゲームクリエイターの本を出版しました。

          ちょうど一年が経ちましたので・・・

          久しぶりのnote投稿になります。去年の今頃は東京にいたのですが、東京という土地にうまく馴染めず、その上激務が重なって精神的に壊れしまったことからもう一年が経ちました。 世間もコロナ禍から抜け出せず、とても重い空気が世の中を覆う日々でありますが筆者はなんとか立ち直り、新しい会社でゲームを作ることができています。一度壊れてしまった状態からよくここまで戻せたなと思うほど体調に関しては申し分ない状態まで回復しました。東京から京都に移り住んだのですがそれが大きかったなと思います。筆

          ちょうど一年が経ちましたので・・・

          【レビュー】次世代機の真価は画質⇨ロードへ FIFA21

          さて、今年初めてのレビュー記事はXboxSeriesXのゲーム、FIFA21です。 次世代機が発売されたのは良いものの、世界的な半導体不足で供給が追いついてないと言われるPSとXbox。そんな中、世界的人気のあるサッカーゲームFIFA21が次世代機に対応しています。今回は次世代機の真価と評してレビューしていきます。 なお、筆者はキャリアモードしかプレイしないような雑魚プレイヤーですので、この点ご了承ください。 画質向上は当然としてロード時間から解放されたFIFAは圧倒的に魅

          【レビュー】次世代機の真価は画質⇨ロードへ FIFA21

          今月読んだ本を紹介する記事 2021年2月

          みなさまこんばんは。仕事はようやく再開しましたが、本の読後記事は変わらず続けていきたいと思います。 体調の復調と共に読める本の数も増えてきたので、健康って本当大事ですね…! ということで書いていきます。 DEATH NOTEは不滅…! DEATH NOTE短編集筆者、デスノートが大好きですがこれは読切で描かれた作品を集めた短編集になります。読切版のデスイレイサーは本編に持ち込まず正解… 頭のいい中学生のキラはちょっと強引な印象もあり。でも面白いので読んでみてはいかがでし

          今月読んだ本を紹介する記事 2021年2月