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ショートショート

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とっても短いお話たちの住処。出かける前や寝る前などに、ぱくっと一口でどうぞ。
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記事一覧

「正直村の少年」【ショートショート/140字小説のリライト】

 古い地図を頼って旅に出たのだが、道が途中で行き止まりになっていたり、あるはずの村がなか…

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「指の気持ち」【ショートショート/140字小説のリライト】

 自分の非力さが嫌になる。毎日毎日、他の指たちの活躍を見せつけられ、小指は自信をなくして…

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「馬鹿は風邪ひかない」【ショートショート/140字小説のリライト】

 営業先から会社に戻ろうと移動していると、病院から連絡があった。兄が処置中だという。  …

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「コイントス」【ショートショート/140字小説のリライト】

 冒険者は、魔物に襲われた村を救った際に共闘した戦士と旅をともにすることにした。強力な攻…

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「自己啓発」【ショートショート/140字小説のリライト】

 仕事のミスが重なり、自分はまだまだ未熟だと痛感することが続いた。  そんなとき、同僚の…

英令目野ピイ
2週間前
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「爆弾処理」【ショートショート/140字小説のリライト】

 駅のロッカーに爆弾が仕掛けられたとの一報をうけ、爆発物処理班である私は現場に駆けつけた…

英令目野ピイ
2週間前
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「三者面談」【ショートショート/140字小説のリライト】

 次の生徒と話せば今日の面談は終わりだ。  三者面談とあって、親と会話しなければいけないので気を遣う。下手なことを口にすれば、鬼の首を取ったように責め立てられる。 この日最後の面談相手は学級一の秀才。成績を見ても、名門A大学への進学でおそらく間違いない。育ちも良さそうなので、変な親がやってくることもないだろう。  教室の戸がノックされる。 「どうぞ」  身なりの整った上品そうな母親。親の前だからか、生徒自身はいつもより少し素っ気ない態度をとっていた。  日常の生活態度の話など

「どんな人でも」【ショートショート/140字小説のリライト】

 一日の仕事を終えて車で帰宅している途中、後方から飛ばしてきた車に無理な追い越しをかけら…

英令目野ピイ
2週間前
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「強情なシェフ」【ショートショート/140字小説のリライト】

 おとなしく料理を食べていたはずの客が豹変した。近くの客席にいた女性を人質にとり、銃をつ…

英令目野ピイ
2週間前
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「警察いらない」【ショートショート/140字小説のリライト】

 遠出がしたくなり、週末の休みを利用して友人とドライブにでかけた。助手席に友人を乗せ、山…

英令目野ピイ
2週間前
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「まわりくどい患者と動じない医者」【ショートショート/140字小説のリライト】

 眉根を寄せた看護師が診察室に入ってきた。 「先生、なんだか面倒くさそうな患者さんがきて…

英令目野ピイ
2週間前
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「ドライブレコーダー」【ショートショート/140字小説のリライト】

 新車にしたタイミングで新しいドライブレコーダーを取りつけた。最初は「よろしくな、相棒」…

英令目野ピイ
3週間前
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「オオカミと七匹の子ヤギ③」【ショートショート/140字小説のリライト】

 オオカミは次々と子ヤギたちを丸呑みにしていく。喉を鳴らし、ごくりと。最後の一匹を呑み込…

英令目野ピイ
3週間前
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「オオカミと七匹の子ヤギ②」【ショートショート/140字小説のリライト】

 今日は子ヤギたちの参観日。オオカミは鏡で自分の真っ黒な姿を見た。悩んだ挙句、白い粉を全身にまぶして出かけることに。  他の親ヤギたちに紛れ、白いオオカミは教室の隅にいた。親ヤギたちからのひそひそ、友達ヤギからのニヤニヤが伝わる。オオカミは肩をすぼめ、小さくなっていた。  帰宅後、子ヤギたちに叱られた。 「堂々としてればいいんだよ! 外見はオオカミでも、僕たちの親じゃないか!」 ※かつてのTwitterで投稿していた140字小説。140字以内はけっこう難しく、なくなくカット