飛び級

　こんにちは、「Syamu_Game」と言う人のことを知って、他人事じゃないなと思ったとまよこ　りゃんシーです。小学校でいじめられてなかったらこういう事やってたかもな…

　発達障害をやっていると、どんな人たちが僕に突っかかってくるのか分かるようになってきます。
　それで思ったんですが、僕をいじめてくる人間は圧倒的に「能力を評価されていない有能な人」が多いです。
　僕は視覚IQが高く、ASD特有の論理思考のようなものが学校教育と相性が良いので、むしろ「優等生」でした。僕の場合は運悪く「評価された無能な人」となってしまっていました。これが僕の最大にして最悪の不幸だと個人的には思ってますし、元はと言えばこんな構造になってしまう学校の仕組みが悪いのですが。
　そこで突っかかってくるのが、そういった人たちです。
　IQは僕より明らかに高くて頭の回転も速く知能も高いのですが、学校のテストは暗記してナンボですから暗記していなければ当然点数は取れません。そして僕のように馬鹿正直に勉強するのも馬鹿馬鹿しいと思うほど自頭だけが良いのです。なのに学校は将来になんの役にも立たないことばかり教えるし、誰もそのことを分かってくれないし、いい加減にしろみたいな怒りが溜まっているのがこちらには凄くよく分かるんです。社会への怒りの矛先を僕らに向けている感じ。
　だいたい頭のいい子は二種類いて、そんなふうに周りを見下すタイプと、そんな自分に罪悪感を持っているタイプもいます。「頭良すぎてごめんなさい」といって、「出る杭」にならないように必死に偽善を振る舞ったり。それでストレスになって僕のような人に発散するのです。
　で、僕らは出る杭も出ない杭も興味がないので、ただありのままでいるだけなので本当によく目を付けられて、叩かれるんですよ。僕らとしては「先生の言う通りに勉強してるだけでなんで嫌われなきゃなんないんだろう」って感じで。で、そういう態度がまた彼らの神経を逆撫でするらしいんですよね。正直言って、彼らより僕らの方がよっぽど守られているし手厚いフォローがある気がするんです。彼らが本気を出せば僕らはあっという間に負けるので、そういう時の対処法も分からないからあっという間に騙されたり、そそのかされたりして、最終的に僕らは「負け組」になるんですが。
　彼らは学校を出た瞬間に本領を発揮してあっという間に昇進しますが、僕らは学校を出た途端落ちこぼれます。でも、それまでの18年間は、僕にとっても彼らにとってもなんの意味もない衝突だと思います。すごいのろい車の後ろにすごい馬力のエンジンの車がいて、ずっとクラクション鳴らされて追い立てられているような感じですよ。双方のストレスにしかならないんです。それでその車は騒音がうるさいと言ってみんなに非難されている。それだって彼らにとって気持ちのいいものではないはずですし、幼少期のそういう歪みがお互いのパーソナリティに強く影響します。
　だから、彼らはもう先にとっとと飛び級して卒業させてしまって、僕らはのんびり勉強だけしていられるような制度を作るといいなってずっと考えているのに、どうしてやらないのかなっていつも不思議で仕方ないです。
　ほかにも、共働きの為の託児ホテルとか、本当に色々できる事ちょっと考えればたくさん思いつくのにやらないのって、政治家はわざと日本を終わらせようとしてるのかなとずっと思ってます。まぁ色々問題があるんでしょうけど。

「HSP」という言葉があり、元々は僕らのような発達障害を指す言葉なんですが、「彼ら」を的確に表現する言葉が今のところ無いため(実際には「スキゾタイパル」なんていう言葉があるんですが)その「HSP」という言葉がまったく違う意味で使われていて、HSP界は今混沌としているように思います。だって本来の意味の感覚過敏の「HSP」と、「頭良すぎて気疲れする」って言う意味のHSPは全く逆の意味になりますからね。今後どちらの使い方で定着するのか見守っていきたいのと同時に、「HSP」という単語がそういう人々を指す言葉として定着すれば、彼らもまた棲み分けができるようになるのだろうと思う。
　むしろ「発達障害」は、だいたいが無害なのだから、僕らなんかよりも彼らのような存在をバックアップする体制を作る方が社会の利益にも繋がると思うんです。暇つぶしに発達障害をいじめて、僕らは精神病院へ行って、発達障害ばかり問題になって……じゃあ僕らが二次障害になる原因を解決した方がよっぽど効果的なのに、何故誰もその話をしないのかな？

　特に僕の通っていた高校は国語の授業がなかったので文系の人達には地獄だったと思います。文系は来るなよと言ってしまえばそれまでなんですが…あの頃彼らに受けた心の傷みたいなのは一生癒えないだろうなって。歪な高校だった。そもそも学校と言うものは何かが歪だと思う。だから発達障害の診断も遅れるのかな。

　それでは、とまよこ　りゃんシーでした。