大人の絵本『水かがみのむこうで』part2 by リーヴル・ Mei
「だれか、だれか助けて……」
少年の声が、聞こえます。
でも、そばにはだれもいません。
見ているのは、マーイひとりだけ。
けれど、遠いオアシスの国の、水かがみの前にいるのでは、
どうしてあげることもできません。
マーイはおもわず、水かがみにむかってさけびました。
「水よ 水よ この星の恵みよ
どうか、どうかあの子を助けて……!」
そして、大粒の涙をこぼしました。
そのしずくは、水かがみに落ちて――
少年がいる、遠くの景色の中にすいこまれてゆきました。
ほのおが、少年のすぐ