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円盤売上89枚の『スパイ教室』。原作を読んだら意外と面白かった件について

いやー。

見事に騙されてしまいましたよ。

まさか、ラスボスに対して。

そういった解決手段でくるとは。

全く、思いもしませんでした!


というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、竹町先生の『スパイ教室』(2019年1月刊行)です。

2023年には、アニメ化もされている作品ですね。

では本日も、行ってみましょう!





あらすじです

今回は、「紀伊國屋書店ウェブストア」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 陽炎パレス・共同生活のルール。
 一つ 七人で協力して生活すること。
 一つ 外出時は本気で遊ぶこと。
 一つ あらゆる手段でもって僕を倒すこと。
 ――各国がスパイによる“影の戦争“を繰り広げる世界。任務成功率100%、しかし性格に難ありの凄腕スパイ・クラウスは、死亡率九割を超える『不可能任務』に挑む機関―灯―を創設する。しかし、選出されたメンバーは実践経験のない7人の少女たち。毒殺、トラップ、色仕掛け――任務達成のため、少女たちに残された唯一の手段は、クラウスに騙しあいで打ち勝つことだった!? 世界最強のスパイによる、世界最高の騙しあい!
 第32回ファンタジア大賞《大賞》受賞の痛快スパイファンタジー!

スパイ教室 01 / 竹町【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)


というわけで。

本日のテーマは、「少女スパイ達と不可能任務」となっております。



落ちこぼれのスパイ達、凄腕のスパイに出会う

まず、この作品の世界観について説明させていただきます。

20世紀初頭を思い起こす設定であり。

世界大戦が起こったとされております。

そこで多くの民間人が死に。

政治家や支配者達の間には。

科学技術が発展した時代の武器。

つまりは、機関銃や毒ガスといった兵器の類いは。

人を殺しすぎるという認識が広がっていました。

つまるところ、それは。

「戦争はコスパが悪い」という形で浸透していきます。

世界大戦が終わり。

かくして表向きは、平和な世の中になっているけれども。

その裏では、スパイ達による闇の戦い。

いわば、「影の戦争」が今度は起こっていました。


かくして、そんな世の中で。

世界大戦の被害国である、ディン共和国は。

支配を進める、隣国ガルガド帝国と隣接しているため。

多くの死傷者を出していました。

そして大戦が終わるやいなや。

ディン共和国は、「影の戦争」に勝つべく。

十年の時間をかけ、国の各地にスパイ養成所を設立します。

未熟者は容赦なくふるい落とされる、その最中。

落第寸前だったスパイの少女、リリィは「仮卒業」を言い渡されます。

喜ぶリリィでしたが。

彼女は、とあるチームに所属されることになります。

チームの名は、「灯」(ともしび)。

一度スパイや軍人が失敗した任務。

または、難易度的に不可能と言われた任務。

通称、「不可能任務」を専門的に行うチームでした。

かくしてそのチームへ赴くリリィでしたが。

そこでは。

リリィと同じく、未熟で。

実戦経験のない少女たちばかりが集められていました。

そこへ、「灯」を創設した人物、クラウスが現れます。

「一ヶ月後の不可能任務のために、君たちを高めることにする」

そう言い渡し、こんな事を告げます。

「僕を倒せ」と。

かくして、落ちこぼれの少女達は不可能任務を挑む前に、クラウスに挑むことになって――。

というのが、話のあらましとなっております。



この作品の面白い所について

まずは、ライトノベルらしい掛け合いでしょうね。

キャラクター同士が非常にコミカルに会話をしており。

それが魅力的でしたね。


そしてスパイの醍醐味としても感じられる、「だまし合い」についてですが。

いやー。

まさか、そういった方法で来るだなんて、思いもしませんでしたよ。

叙述トリックと言えば良いんですかね。


ともかく。

このお話は、前半のコミカルなキャラクター紹介を経て。

後半の「不可能任務」に当たる、といった形となっているのですが。

「不可能任務」の際に登場する、ラスボスを倒す時に。

この叙述トリックが効果を発揮しており。

私的には、「おお!」と、驚きを隠せませんでした。

それくらい、衝撃のあるライトノベルであったなと。

そう思いました。



この作品の欠点について

叙述トリックが読めてしまえば。

一気に興ざめしてしまうところだと思います。

私はあまり知らず読んで、面白かったのですが。

ネタが分かってしまえば。

面白くなくなってしまうというのは。

他のミステリー作品と同じかもしれませんね。



最後に

とはいうものの。

文章だからこその、トリックがこの作品にはあります。

最初は変わった文章の書き方に、「?」と思われるかもしれませんが。

そこには意味があるため。

最後のどんでん返しに繋がっていきます。

それが面白かったために。

ここで、薦めてみる所存であったりもします。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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