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おっさんが、女性に大人気の作品『わたしの幸せな結婚』を読んでみた

おっさんが読める作品なのかと。

若干、不安でしたが。

非常に面白く読め。

そして楽しめる作品でしたね!


というわけで。

本日、ご紹介する作品は、顎木 あくみ先生の『わたしの幸せな結婚』(2019年1月刊行)です。

2023年には、アニメ化もしており。

2025年には、第2シーズンも決定している作品となっております。

それでは本日も、行ってみましょう!



あらすじをどうぞ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か――

 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。
 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。
 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。

 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。
 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。

 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。

わたしの幸せな結婚 - 文芸・小説 顎木 あくみ/月岡 月穂(富士見L文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER - (bookwalker.jp)

というわけで。

本日のテーマは、「シンデレラストーリー」となっております。



傷が癒やされ、心が浄化されていく話

まず、わたしがこの作品を読んで思ったことは。

家庭内で「いじめ」等を受けていた女性が、魅力的な男性と出会い。

傷を癒やしていくという物語が。

まるで、読んだ読者の心も。

浄化されていくような作品だな、といった感想でした。


大正を思わせる世界設定に。

異能と呼ばれる特殊能力があり。

それが「家」の能力を決定づけるという設定の中で。

異能同士で結婚すると、さらに強い異能の子が生まれるという考えには。

思わず、「ありそうだな」と思いました。


また、異能がない主人公、美世は、それが理由で。

異能がある、継母や異母妹にいじめられるというのも。

「さもありなん」と感じました。


その上で主人公の状況を説明しますと。

二人から、お茶をかけられるのは、日常茶飯事。

古い着物しか与えられず。

自分で食材をもらい、そして自分で作って食べるという。

まるで「シンデレラ」を思い起こすような、ひどい状況です。


そんな中、彼女に縁談が舞い降ります。

相手の名は、清霞(きよか)。

久堂家の当主であり。

名家とも言われる家でしたが。

肝心の当主は、冷酷無慈悲な人物として有名であり。

両家の女性達が彼の家に入ってから、三日も経たずとも逃げ出すという噂がありました。


ここの部分。

後に清霞の視点で、その理由が語られるのですが。

この時代の令嬢は、大半がわがままに育っており。

文句を言うのは、当たり前。

酷いときには、使用人として使えている、おばあちゃんをいじめるといったことをしていました。

わたしとしては。

「確かに、おばあちゃんをいじめるような人とはちょっと……」

と思ってしまい。

清霞に同情してしまったのは、内緒です。


話を戻して。

そんな彼の元に嫁ぐことになった、美世。

始めは衝突があったものの。

次第に、彼の暖かさに惹かれていき――。

というのが、話のあらましとなっておりますね。



この作品の面白い所について

やはり、美世の受けた傷が浄化されていく所でしょうね。

美世は生まれもさることながら。

継母や異母妹によって酷い仕打ちを受けていることが分かっていますし。

それが久堂家での生活によって。

自分を取り戻していく姿は良かったですね。


またその二人を結びつける人物であり、清霞の使用人である、ゆり江というおばあちゃんの存在も良かったです。

彼女の存在が、美世にとっては、何よりも心強かったのではなかったでしょうか。

それくらい、清霞側の人達がやさしかった印象です。


あと、この継母や異母妹。

最後には、ちゃんと報いを受けます。

それもよかったなぁと思いました。

じゃないと、モヤモヤしますしね!



この作品の欠点について

異能があるという設定なのですが。

かなりあっさり目となっております。

作品によっては、かなり細かく描かれるような場面かなと思う所でも。

ふわっとした感じで終わっています。

私としては。

「もう少し、深く書いても良かったのでは?」と思ってしまいましたが。

でも、良いのかもしれません。

美世と清霞のストーリーだけに焦点を絞るのなら。

書かない方が良かったのかもしれません。



最後に

大正時代と異能と、そして恋。

確かに、女性が好きそうな設定が沢山あり。

ヒットしているのが分かったような気がします。

おっさんが読んでみても。

非常に面白かった印象です。

なので。

こういった作品もあるのだなということを。

ここで、大々的に宣伝してみることにしてみます。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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