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和歌が魔法になる世界観『カクリヨの短い歌』感想

和歌というものがありますよね。

まったく詳しくなかったので、調べてみると。

和歌には、種類があって。

短歌(たんか)。

長歌(ちょうか)。

旋頭歌(せどうか)。

仏足石歌(ぶっそくせきか)の。

四種類があるみたいですね。

その中で、短歌は。

あの有名な。

「五七五七七」の形式で。

歌われるものとなっているみたいです。


和歌とは。

かなり奥深いものであるみたいで。

私的には、これくらいの知識が限界かと思われます。

和歌に詳しい方。

どうぞ、コメントでご教授お願いします。


というわけで。

なんでこんな事を書いているのかというと。

本日、ご紹介するライトノベル、大桑八代先生の『カクリヨの短い歌』(2013年5月刊行)と関係しているためです。

和歌って、なんだか風流がありますよね。



あらすじをどうぞ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

失われてしまった<和歌>を巡る物語――。

もし「歌」について語る機会があるのならば、断絶という一語で足りてしまう。
遠い遠い昔に生まれた「歌」は、ある時に一首の例外もなく幽現界(カクリヨ)に消えた。
それから後に、僅かずつではあるが「歌」は還ってきたが、昔の人たちのようにただ無邪気に楽しむことはできない。
「歌」のありかたは、根本から変わってしまったのだ。
白髪の青年・祝園完道と類なき天才歌人・帳ノ宮真晴の命運が交錯する――失われてしまった和歌を仲立ちに。
新星、大桑八代がおくる・三十一文字を巡る物語……。

賀東招二氏(『フルメタルパニック』シリーズ)が「キャラも台詞回しも個性的かつスタイリッシュ」と絶賛した、第7回ライトノベル大賞ガガガ大賞受賞作!!

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というわけで。

本日のテーマは、「和歌」となっております。



不思議な雰囲気がする作品

この作品の世界観についてですが。

簡単に説明しますと。

昔からある和歌が、魔法のような力を持っており。

その歌を沢山所持している、主人公一族が。

一定の管理をしているという設定です。


また、この作品。

そんな和歌を、魔法のように駆使して戦う。

バトルライトノベルとなっております。


その雰囲気かつ、独特の世界観に。

「変わった、ライトノベルだなぁ」

と読んでいて、思ったものです。



この作品の特徴

祝園(はふりぞの)の当主で、白髪の男性、祝園完道(はふりぞの ししみち)と。

歌を集める、女性、帳ノ宮真晴(とばりのみや まはる)の。

二人の視点から、物語がなっています。

それぞれが、それぞれに。

和歌での激しいバトル展開になっており。

最終的には、二人の戦いになっていきます。


こうしてみると。

かなり男性的な作品かなと思うのですが。

その独自の雰囲気からは。

女性的な印象もあると思えます。

中々に、不思議な作品となっておりますね。



この作品の長所について

やはり、和歌の存在が大きいです。

ライトノベルで、初めて。

和歌をテーマにした作品だと思われますので。

独自の雰囲気や世界観を作り出すことに成功しており。

その特徴を存分に発揮されていると思います。

キャラクターも立っており。

中々に魅力的となっておりますよ。



この作品の欠点について

和歌の設定理由がイマイチわかりにくい事です。

確かに、和歌でのバトル展開は珍しいものなのですが。

和歌が、魔法のような便利設定になっているため。

雰囲気以上のものがイマイチ感じられませんでした。

詳しく書くと。

奥行きがないと言った方が良いかもしれませんね。


また、この作品は。

和歌の知識が多少必要なのかなと思います。

和歌が呪文のように詠まれるのは良いのですが。

私がこの作品を読むとき。

どういう和歌なのかを理解するのに。

少し、ストップしてしまいました。

それだけで、この作品は。

読むテンポが少しずれてしまうという欠点を持っているのだなと。

思った次第であります。



最後に

とはいえ。

和歌という、日本古来の文化を。

ライトノベルに取り込んだという点では。

私の中では。

かなり評価が高い作品となっております。

ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

よろしく、お願いします。

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