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学園×ラブコメ×異能×密室殺人! ~ミステリをそえて~『不死探偵・冷堂紅葉』感想

ライトノベルの要素に。

本格ミステリが組み込まれた、本作。

ライトノベルという枠組みの中でも。

ちゃんとしたミステリ作品となっており。

本格的な推理が楽しめる作品となっていましたね!


というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、零雫先生の『不死探偵・冷堂紅葉』(2023年7月刊行)です。

さて、今回も行ってみましょう!



あらすじをどうぞ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

GA文庫大賞《銀賞》受賞!
私を殺した犯人を見つけて下さいね――探偵さん。

 七月■日。謎の美少女・冷堂紅葉(れいどうもみじ)が転校してきた夏の日、
 クラスメイトが殺された。密室殺人だった。
「私達で事件を解決しましょう、天内くん」
「まるでミステリ小説の名探偵みたいだな」
 廃部寸前の文学研究会に所属する俺・天内晴麻(あまないはるま)は、なぜか転校生に事件の調査を依頼される。
 そして冷堂も殺された――はずだった。誰にも解かれることのない究極の密室で。
「私を殺した犯人を見つけて下さいね――探偵さん」
 不死探偵と“普通”の相棒。再現不可能な殺人事件に挑む学園ミステリー、堂々開幕!

 事件の真相に迫る時、君と最後の××をする。

「不死探偵・冷堂紅葉」シリーズ(GA文庫) - ライトノベル(ラノベ)│電子書籍無料試し読み・まとめ買いならBOOK☆WALKER (bookwalker.jp)


というわけで。

今回のテーマは、「異能×学園ミステリ」となっております。



まさかの、本格的なミステリが楽しめる作品

さて、この作品を解説していくわけですが。

まず書いておきます。

この作品。

ライトノベルの面白い要素でもある。

「ラブコメ」や「異能」といったポイントが組み込まれつつ。

本格的なミステリが楽しめるという。

中々に変わった作品となっております。


物語のあらすじをかくと、こうです。

高校生の主人公、天内晴真(あまない はるま)のクラスに。

一人の転校生が現れます。

彼女の名前は、冷堂紅葉。

容姿端麗、文武両道という、彼女に。

席が隣という理由から。

天内が、学校を案内することになります。

校舎、部室へと紹介。

そして体育館を案内するときに。

女子の悲鳴が聞こえます。

彼らが駆けつけると。

一人の女子高生がいました。

事情を聞くと、彼女は話し出します。

「用具室で人が倒れている」と。

すぐさま天内が、用具室を調べると。

知り合いのクラスメイト(男性)が倒れていました。

脈を確認する、天内でしたが。

すでにクラスメイトは死んでいました。

すぐに警察が到着し。

生徒達への事情聴取が始まります。

そんな中。

紅葉は、天内にこんなことを口にします。

「どうして被害者は、女性用のブラを持っていたのか」と。

疑惑が疑惑を生む中で、さらなる事件が起き――。

というのが、話のあらましとなっております。



この作品の面白い所について

なんといっても、ライトノベルで本格的なミステリをしていることでしょうね!

また、この作品。

「異能」と呼ばれる特殊能力が存在し。

それがミステリを彩る形にへと昇華させています。

「え? ミステリに異能だなんて、推理の邪魔じゃないか」

そんな声が聞こえてきそうですが。

そんな心配は無用です!

というよりも。

高校生でもある、主人公とヒロインが。

その異能の力を使うことによって。

事件を解決するスパイス的な要素となっているため。

私としては。

その塩梅が良かったですね。


その上で。

ヒロインを始めとするキャラクター達が。

とても魅力的に描かれており。

天内と紅葉とのラブコメもあったりと。

私的には、大満足の内容でした。




この話の残念な所について

事件の真相が、結構あっさり目です。

私は、事件の真相を読んで。

あまりカタルシスを感じませんでした。

事件のトリックや、ヒントの提示などは。

ライトノベル要素を踏まえて。

「そう来たか!」と思う所がありましたが。

「じゃあ、真相は?」となると。

「うーん……」といった形となっております。

キャラクター達の視点を踏まえてのエピローグもあったりしますが。

なんというのでしょうか。

何だかやるせない感じがしたことを。

ここでは書いておきます。

あと、この作品。

女性の胸が、事件解決のポイントとなっております。

そこの所で、毛嫌いがあるかもしれません。



最後に

とはいうものの。

ライトノベルで面白いとされる要素を組み合わせつつ。

ミステリをやろうとすることは。

個人的には、面白いと思った所存であります。

この作家様には。

このまま、この要素で突き進んでもらいたいなと思いつつ。

本日は、筆を置くこととさせていただきます。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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