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ライトノベルらしい作品!『俺は学園頭脳バトルの演出家!』感想

演出家。

つまりは、物事を表現するときに、効果的にそれを見せる人のこと。

私の個人的な考えでは。

映画監督などの職業の人が。

それに当てはまるかもしれませんね。
(そうでない場合もありますが)

とは言っても。

演出というのは。

中々に表舞台には出てこない役柄であり。

そこにピンポイントで狙い撃ってきた。

この作品には。

結構な興味があって、買ってきた次第であります。


さて。

本日、ご紹介するライトノベルは、片沼ほとり先生の『俺は学園頭脳バトルの演出家!』(2025年1月刊行)です。

私が前に感想を書いた作品。

『なりすまし聖女様の人生逆転計画』(※)と。

『俺にだけ小悪魔な後輩は現実でも可愛いが、夢の中ではもっと可愛い』(※)と。

同じ作者様となっておりますね。


※なお、この作品の感想はこちらから。



では本日も、行ってみましょう!




あらすじです

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 俺がアイツを『最強の主人公』に『演出』してみせる──!

 ゲームによる決闘ですべてが決まる帝王学園。裏社会からやってきた最強の転校生・霧谷透。その銀髪ロシア人メイド・ソフィー、彼の幼馴染である学年最強のお嬢様・西園寺桃華。
 ――エリート育成のため人知れず運営されていた学園は、それはもう見事なほどに、学園頭脳バトルの舞台として整っていた。ならば、モブの化身たる俺・田中叶太のやるべきことは一つ。霧谷が最強主人公として学園を無双する、そんな俺TUEEE物語を陰から演出することだ。
 それが演出家である俺の生き様……なのにお前ら、俺を目立たせるんじゃねえ!
 実力隠し最強主人公×学園頭脳バトル×メタコメディ、ここに爆誕!

俺は学園頭脳バトルの演出家!1 ~遅れてやってきた最強転校生は、美少女メイドを引き連れて学園を無双するそうです~ - ライトノベル(ラノベ) 片沼ほとり/香川悠作(オーバーラップ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER -


というわけで。

本日のテーマは、「演出」となっております。





メタを土台にした、コメディ作品

まずは、メタ(メタフィクション)についての解説をしておきます。

それは、以下のような意味合いとなってきますね。

※メタ(メタフィクション)とは
メタフィクション発言の由来は「metafiction」です。(メタとは)物語の中で、フィクションであることを意識的に描いた表現手法を指します。

「メタ発言」とは? 意味・例文やメタを使った他の言葉も紹介 | Domani
なおカッコ内は、筆者が追加している。

で、この作品は。

それを土台とした、コメディ作品となっております。

どういうことか。

あらすじを踏まえながら解説していきたいと思います。



小学生時代のあることがキッカケで。

周りの成功の「演出」をすることに喜びを見いだした少年、田中叶太(たなか かなた)という人物がいました。

彼は、駄目な父親のせいで、とある学園に入学することになります。

学園の名は、「帝王学園」。

ありとあらゆるモノ(乗り物や建物など)が最先端のそこでは。

「ゲームの勝敗」によって、すべての物事が決まる世界でもあったのです。

そこで叶太は、ある人物と出会います。

その人物の名は、霧谷透。

裏社会からスカウトされた、転校生でありました。

そんな人物を見た叶太は思います。

「コイツ、すごく主人公だ……!」と。

そうです。叶太にとって、霧谷は。

ものすごく、(アニメやライトノベルにおいての)メインキャクターとしてのオーラがあったのです。

その人物を「演出」したい……!

かくして、どうにか霧谷を「学園頭脳バトルの主人公」にしたい叶太は。

色々と策を練るのですが。

そこへ一人の少女がぶつかってきて――。

というのが、話のあらましとなってきます。




この作品の面白い所について

このように。

「演出」についての情熱がある、叶太でしたが。

それがことごとく裏目に出てしまう展開には、クスリと来ました。

その上、なんやかんやあって。

叶太は。

表舞台に出ることになってしまうのですが。

そこまでの丁寧な物語の作り方、伏線。

最後の頭脳バトルにおいての叶太の葛藤。

そして彼の本当の思いと、最終バトルとが結びついて。

読んでいて気持ちの良い読後感を味わうことが出来ました。


また、この作品。

魅力あふれるヒロイン達がたくさん登場しますが。

どのキャラクターとも。

主人公との掛け合いが楽しく、それでいて笑えるものとなっております。


つまるところ、これは。

ベタな所を押さえつつ、新しい視点で物語を描いている。

そんな学園バトルものの作品やで!




この作品の欠点について

こういったように・・・・・・・・

文字の上に、点々が入る文章が多いことです。

つまるところ。

こんな風に書いてしまうと・・・・・・・・・・・・

なんといいますか。

大事な所で行う分には、良いのですが。

こういった風に乱雑に・・・・・・・・・・、これが多く行っている文章があり。

非常に、読みにくかったです。

もう少し、読みやすかったのなら。

もっと良かったのではないかと。

そう思いました。




最後に

とはいうものの。

この物語は。

ライトノベルらしい作品と言えると思います。

それでいて大変楽しめましたので。

ここで宣伝してみる所存であったりします。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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