学級経営㊿学級の心理的安全性①「受容」
学級経営㊾の記事で、学級の心理的安全性を満たす4つの要素について、自分の考えをまとめました。今回はその中の一つである「受容」について、整理してまとめていきたいと思います。
「受容」が満たされた学級
「受容」が満たされている学級では、一人一人が「自分の在り方」でいることを認められ、肯定されます。
学級では、一人一人の性格や価値観、考え方が違うことは当然のものとして捉え、「それはその人の在り方」として受け入れることができます。さらには、その多様さ自体を価値あるものと捉え、多様さがあることを楽しむことができます。
ときに、その多様さゆえにぶつかったり、困ったりすることもありますが、それも前向きに受け止めて進んでいくことができます。多様さを認め合ったうえで、どのように合意形成を図っていくか考えることができます。
これによって、自分という人間の性格や価値観、考え方を否定することなく、大切にした行動や選択ができるようになります。
「受容」を満たすために
「受容」を満たすためにできることは様々にあると思いますが、最も大切なのは、多様な考え方があるからこそ達成できたという経験をすることだと思います。
教師がただ、「多様さを受け入れ合おう」と呼び掛けても、子どもたちがいざ多様さゆえにぶつかったり、悩んだりする当事者になってしまうと、とても受容の気持ちにはなりません。
そのため、一人では、または、同じ考えをもつ者だけでは達成できないような課題に取り組み、そこに異なる考えをもつ人の意見が加わることで達成できるような経験をさせたいと思います。
教科の学習指導の中で、答えを導くまでの多様な解法を出し合ったり、異なる視点からのアドバイスをし合ったりすること。係活動の中で、どうすればもっと多くの人が楽しめるのか、様々な視点から意見を出し合い、実践してみることなど。多様な視点がもたらすメリットに触れることが大切だと考えています。それらの活動の後に都度、教師や子どもたちで価値づけをしていくことで、多様さを受容する気持ちが身についていくのではないでしょうか。
「受容」は学級の心理的安全性の中でも、基礎となる大切なものだと感じます。みなさんは、受容が満たされるとはどのような状態だと考えていますか?また、子どもたちが受容の気持ちをもてるようにするために行っていることはありますか?ぜひ教えてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。それでは。