【旅日記】兵庫大仏〜北風家の足跡
拙作「北風の賦」の舞台となった兵庫津は、現在の神戸市兵庫区の沿岸部に当たります。
海岸線などは、埋め立てられすぎてもはや原型をとどめていないようですが…
埋め立ての元祖みたいな土地なので、致し方ないでしょう。
ただ作中にも登場する北風家の菩提寺「能福寺」は、今でもちゃんと存在しています。
最寄り駅は、神戸市営地下鉄「中央市場前」駅。
そう、ここは私が愛するチームのホームタウンでもあります!
運河に囲まれたこの辺りは、確かに往時の港の雰囲気を漂わせています。
この大仏。
元は明治時代に、南条荘兵衛という地元の豪商が寄進したものだとか。
荘兵衛、という名前からして、北風家とのつながりを感じます。
北風は嫡家、宗家という二流に分かれ、それぞれの当主は代々荘右衛門、六右衛門の名を継承してゆきました。
その前者の余風が感じられてなりません。
それ以後の兵庫大仏は、第二次世界大戦中に供出され失われていましたが、平成3年になってから再建。
その開眼供養に東大寺の管長が招かれたというのも、中世以来東大寺が兵庫津の領主だったという縁を感じます。
帰りはサイゼでゆったり。
デキャンタワインのコスパは永遠や〜
北風家はどちらかと言えば、伊藤俊輔をはじめ幕末の志士を後援したことで有名です。
その結果家産を傾け、財閥のように残っていくことはできませんでした。
まさに一陣の北風のように、日本史を吹き抜けていったわけです。
そのルーツは、実に南北朝・室町時代まで遡ります。
その辺りのことを描いた「北風の賦」、みなさんにも愛される作品になったら嬉しいなあ…などと夢見ております。
それではまた〜
エンディングテーマ
「Wild Is The Wind」David Bowie
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