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140字小説『Sunset』

「自分の傷つきすさばかり主張するよね」
「誰が」
「そして自分が誰かを傷つけてるって気づかない」
「だから誰が」
「ねぇ目薬。さして」
「たまには私の質問に答えてほしいな…上向いて」
硝子のような透き通った瞳。
ぽとん、と一滴落とす。

放課後。オレンジに染まった教室で。

私たちは。

恋をしている。

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