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140字小説『無重力と夢』

外に出たら、みんなが浮いていた。
そうか、今日から祭りだ。

幼馴染みが目の前に降りてきた。
「浮かばないの?」
「あんまり好きじゃない」
「でも祭りだよ」
「そうね。そのうち」
空に吸い込まれてしまうだけなのに。
みんな別の何処かへ行きたいのかな。

「空へ吸い込まれるだけなのに」

まだ観ぬ夢を追う。

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