何も心配しないで、うまくいくから

僕は今、車でボブマーリーの音楽をかけている。なぜだか知らないが、会社を辞める前にボブマーリーのアルバムを買った。それを車に取り込んでいて、データが残っていたので聴いている。鬱が辛くて中々音楽を聴くことができないが、車の中では音楽を聴くことができる。鬱がもっともひどいときは、車ですら音楽が聴けなかった。だから無音で運転していた。そう思うと少しずつ回復しているのだろう。

それでボブマーリーだ。ボブマーリーが「be alright~♪」と歌っている曲が頭に残った。僕はまともに英語を勉強したことがないから、「be alright」の意味がよく分からない。歌詞を調べようと思ったが、ボブマーリーのアルバムを売ってしまっていて、調べられない。これは何の曲だろうかと調べたら、『Three little birds』という曲だった。邦題は『三羽の小鳥』だ。

僕は英語が分からないので、歌詞をグーグル先生に翻訳してもらおう。

Don't worry about a thing,
'Cause every little thing's gonna be alright.
Singing, "Don't worry about a thing,
'Cause every little thing's gonna be alright.

何も心配しないで、
だって、すべての小さなことはうまくいくから。
何も心配しないで、
だって、すべての小さなことはうまくいくから。

ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ 『三羽の小鳥』


僕は不安障害と診断されて1年間くらい薬を飲んでいた。ただ、薬を飲んだら凄く元気になって、その勢いで会社を辞めることにした。1年経った後に診断が双極性障害に変わり、したがって薬もコロリと変わった。もっと早く双極性障害と診断されていれば、会社を辞めずに済んだのかもしれない。とはいえ、どちらにせよ辞めていただろう。勢いがなければ会社を辞めることができなかった。

「会社を辞める」と言ってから会社に行くのは、中々気まずいもので、ストレスもまあ溜まる。だからセックスピストルズやブルーハーツ(特に真島昌利ボーカルの歌)を聴いて、とにかく士気を挙げていた。僕はこういうパンク音楽を聴きだす時はちょっとやばいときだ。なぜだか知らないが、パンク音楽を聴きだすと、しばらくしてから参る。案の定、勢いで会社を辞めたはいいが、とんでもない鬱になってしまった。

そんな時にボブマーリーのこの歌を歌詞も知らずに聴いていたから皮肉なもんだ。会社を辞めるのに「何も心配しないで、だって、すべての小さなことはうまくいくから」は勇気づけられる。ただ、鬱になってしまった。うまくいってないじゃないか。

とはいえ、鬱でヘロヘロの僕は『三羽の小鳥』を聴いて、勇気づけられる。

「何も心配しないで、だって、すべての小さなことはうまくいくから」

いいなと思ったら応援しよう!