『神田橋語録』を読む 1

神田橋條治という方の『神田橋語録』を読んでいこうと思う。この『神田橋語録』は坂口恭平の『躁鬱大学』を読んで知った。僕は躁鬱病と診断されたときに躁鬱病に関する情報を調べまくっていたが、この『神田橋語録』にはたどり着けなかった。だから坂口恭平はかなり調べたんだと思う。そして、読んでみると気が楽になるようなことが書いてあるのだ。ただ、冷静に考えると誰でも当てはまるようなことが書いてある。こういうのに自分を当てはめてしまうことをバーナム効果というらしい。この『神田橋語録』を読んで、「全くあてはまらないわ」という方がいたら教えてほしい。というわけで読んでいこう。

躁鬱病は病気というよりも、一種の体質です。心が柔らかく傷つきやすい人たちに多いで す。特有の滑らかな対人関係の持ちようは躁鬱病の証拠です。その中心には生き物に対す る優しさがあります。この優しさと気分の波とのコードは、DNAの同じ場所に乗かって いるでしょう。人の顔色を見て気を使うといった平和指向型なので、他者との敵対関係に は長くは耐えられません。もともと和を大切にする人なので、つい自分が我慢してしまう のです。我慢して自分が窮屈になるのがいけません。そういう環境とは相性が悪いのです。 我慢して何かをするという性分ではありません。勘や直感にすぐれていて、「好き」「嫌い」 で生きている所があります。普通、中高時代より好調と不調の時期があったはずです。

『神田橋語録』

躁鬱病は体質らしい。僕もそう思うことがある。病気というよりかはもう気質や体質の問題だと思っている。ここに書いてあることがほとんど当てはまる。僕は傷つきやすいし、割と誰とでも仲良くなることができる。そして、顔色は常に窺っている。我慢をすると調子が悪くなる。そして、小学生の頃はまあなんとかなっていたが、中学から好調と不調の時期を繰り返した。

こういう人たちが、不自由な状況に対して、「しっかりしなければ」と耐えていると、躁鬱 の波が大きくなります。体質ですから、季節や天候(季節のサイクルや台風など)、お産や 生理、そして人間関係のストレスで悪くなります。特に自分らしさや自分の長所が失われ たときが要注意です。

『神田橋語録』

どうやら耐えていると躁鬱の波が大きくなるらしい。僕は自分を殺して、色々耐えて働いてきたのだが、やはり気分の波が大きくなった。そして僕は季節の変わり目に弱い。これまでは春夏に気分が上がり、秋冬は落ち込んでいたが、今では逆転してしまった。

不幸にして、一度躁鬱の波が起きると二、三ヶ月は続くのが普通です。躁と鬱の時期は何 でも逆になります。例えば鬱の時に良く食べる人は躁の時にはあまり食べない、鬱の時に あまり食べない人は躁の時に良く食べる、と言った具合です。睡眠だけは例外で、躁でも うつでも不眠となります。躁の時にはイライラするとして、鬱の時にリストカットするタ イプもあります。こういう人たちは甘えん坊で、すがり付き易く、境界例のようになりま す。人懐こい人はイライラした時などに自閉という防衛を採用しないので、そのまま攻撃 的になることもあります。躁の時期だけ、あるいは鬱の時期だけ幻聴が出てくるタイプの 躁鬱病もあります。過去に苛めを受けた躁鬱病は非定型精神病と誤診される事もあります。 回復期に強迫症状が出てくる場合もあります。

『神田橋語録』

このあたりはあまり当てはまらない。今は鬱状態が2年続いている。ただ、調子が悪いなりにも、意欲がでたり動けたりする日がある。大体それは3ヶ月くらいだろうか。だから鬱の中でも2,3ヶ月のペースで気分の波があると思う。そう思えば当てはまっているか。僕は軽躁状態みたいな時はぐっすりと眠れていた。ただ、鬱になって寝れなくなってしまった。食事は鬱になってかなり減ったが、軽躁状態みたいな時にすごい食べるわけでもない。また、僕は自傷行為はしないが、タバコはある意味自傷行為だと思っている。幻聴もない(と思っている)。回復期に強迫症状が出てくるとあるが、これは今出てきているかもしれない。僕は回復しているのか?

対人関係の持ち方としては、お人よしで元々調和を作ろうとするタイプなので、他者の意 向を観察する癖がついています。顔色を窺ってしまいます。その結果周囲の評判が上がり、 「良い人だ」と言われます。初対面でも柔らかい印象で、相手に不愉快な感じを与えません。打てば響くようにコミュニケーションがピタッとあったり、ドンドン相手に接近して 行くようであったりします。

『神田橋語録』

これはまさにそうだ。僕は絶対に人が嫌がることは言ったり、やらないようにしている。またコミュニケーションの上で相手が何を望んでいるかが分かる。そうすると気にいられる。だから結構好かれることがあるが、無理してピエロ役みたいなのをするときがあり、その反動で辛くなって、引きこもることがある。

薬物療法として 60%の人にリチウム、20%にバルプロ酸、10%にカルマバゼピン、5%な いしは 10%にクロナゼパムが効きます。ただし、波の期間は短くなりません。振幅が浅く なるだけです。三環系や SSRI などの抗うつ薬を飲んだりすると、余計リズムが乱れる事が あります。その副作用でラピッドサイクラーになることがあります。マイナー・トランキ ライザーを長期大量服用していると、酔っ払ってブレーキが利かなくなることがあります。 ○○性人格障害と言われている場合もあります。大うつ病と違って認知の歪みはありませ ん。自分を観察したり反省したりするのは病状を悪くします。

『神田橋語録』

僕はバルプロ酸を飲んでいるが、効いている気がしない。確かに、軽躁状態みたいなのがないので、そういう意味では効いているのかもしれない。ただ問題は鬱なのだ。鬱を何とかしてほしいのだ。また、期間は短くならないらしい。振れ幅が浅くなるだけなのか。確かに認知の歪みはない。主治医からもそう言われている。僕は18歳頃から本を読み始めた。そのあたりから自分を観察したり反省したりするようになったと思う。これが良くなかったのか。

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