日常で、対話的にふるまう難しさについて
日常の場で、対話的にふるまうにはどうすればいいか、難しさとその可能性について整理してみました。
(あくまでも、私の主観での、現時点での仮の意見です。)
日常的に対話的な振る舞いをするには、
①まず相手の話をじっくり聴く。その言葉の意味や、背景を聴く姿勢がある。
②自分が話すときは、ゆっくりと、相手をコントロールしないように、言葉を置くように話す。
という態度が取れるといいなというイメージが私の中にあります。
相手がどうであろうと、自分が選択しようと思えば、できる態度だと思います。
ただ、このような態度をその場で取るということは、自律神経の反応の仕方からすると難しい場合があると感じています。
例えば、どんな場合に対話的な態度が難しいか、
・価値観の押し付けにあったり、攻撃的な言葉にさらされた時
・上下関係や持続的なコントロールを受ける関係にある時
・相手が、攻撃的な反応や不安な反応が起きやすい時
・自分が、攻撃的な反応や不安な反応が起きやすい時
などでしょうか。
そんな時は、瞬時に体(自律神経)が反応し、対話的な態度が取れなくなると思います。
どんな反応がでるか整理してみると、
①自分も攻撃的な態度になる…早口になる、言い返す、反論する、少したってからイライラがぶり返す、自分にダメ出しをしたり、無視などの受動攻撃をする。
②回避する、不安になる、固まる…緊張で固まってしまったり、逃げたり、ずっと不安の反芻が続いたり、予期不安が起こったり、今度から近寄らないようにしたりする。
③シャットダウンする…心を閉ざす、無気力になってしまう。
(他にも心臓がどきどきしたり、顔が引きつったり、喉が詰まったり、お腹が痛くなったり、頭痛がしたり色々と起こると思います。)
などでしょうか。
これらの反応が、体(自律神経)の防衛反応として、瞬時に、そして尾を引いて起きてしまうと思います。
でも、何か自分の身に危機的なことが起こったと感じた時は、そういった反応が起きるのは自然なことだと思います。
なるべく、そういった防衛反応が起きないようにするにはどうすればいいのか自分なりに考えてみると、
1・日ごろから、人と交流して体(自律神経)が「安全」を感じる体験を積み重ねる。
2・なにかしんどいことがあった時は、ただただ話を聴いてもらえる環境がある。
3・心身のコンディションを一人で、習慣的に整えることができる。
4・対話的な態度を作法として身につける体験を積む。
5・ポジショニング…一対一での会話を避ける。直接的な利害関係のない第三者的な立場が取れる。
6・上記を踏まえつつ、自分がなんとか耐えられる限りで、場数を踏む。
などが思いつきました。
日々対話的な態度(作法)を身に着ける体験をしていると、体が勝手に対話的な反応をしてくれる時があると思っています。
ただ、生きていく中で、対話的な態度を、どのような状況や、どのような関係性においても体現するのは至難の業だと思います。
私には、まだ安心できる対話の枠組み中で、対話の姿勢を身に着ける時間が必要です。
最後に私の対話的な姿勢を養う場である「りすにんぐファーム」のご紹介を。
・相手の世界観や話に身をゆだねて、ただただ話を聴く、「リスニングワーク」で修業をしております。
・それから、相手の話に、関心を示しながら応答したり、その背景を聴く質問をする「伝え返しと質問のワーク」で経験を積んでいます。
・さらに、自分の気持ちや考えを、相手の価値観に侵食しないように、その場に置くように話す「リフレクティングワーク」をしています。これは言い方、伝え方の練習になります。
ということで、いつも一緒に対話をしてくれている対話の親戚の皆さんに感謝します。
もし、ご関心が湧きましたら、一緒に安心できる対話の枠組みの中で、対話の姿勢を体験するのはいかがでしょうか!
詳しくはこちらのページでもご紹介しています。