フェイ・エンダー/おわりびと⑮ 第二章 力の発現「2-4 崩壊の危機」
第二章 力の発現2-4 崩壊の危機
(前作 「 2-3 再会② 」 のつづき )
安全な場所まで這い上がり、なぜ自分たちが助かったのか腑に落ちないまま、三人はその場にへたり込んだ。
対照的に、フィオランはまったく疲れたそぶりも見せずに長身の人物と話し込んでいる。
まだ上空を悠々と泳いでいる火竜の明かりを受けて鮮やかに燃える赤毛を、エリサは忌々し気に見据えた。
「あなたがフィオランだったのね」
声をかけられてフィオランは振り返った。緑の眼が興味深そうにきらり