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小1息子が「おもしろ!」と目を輝かせた授業

特別支援級に通っている息子。
担任のK先生の教育方針が「子どもにとっておもしろい教材を提供すること」というもので、”面白い授業”ってどんなものだろう?といつも模索してくださっている。

K先生にインタビューした記事はこちら。


先生におすすめのケーキをプレゼンしてください!

K先生がある日、「これ、教材に使おうと思ってるんですよ」と見せてくれたのは、クリスマスケーキのチラシ。

チョコレートケーキ、フルーツたっぷりのケーキ、いろんな種類のショートケーキの詰め合わせ…値段もいろいろ。

「このチラシのなかで、わが家にピッタリのケーキを選んでプレゼンしてもらおうと思って。」

実際に、どんな授業だったかというと…

K先生「わが家は4人家族です。まだチョコレートが食べれない小さな赤ちゃんもいるので、フルーツが入ったケーキがいいな。値段も手ごろなものが良いです。さぁみなさん、私におすすめのケーキをプレゼンしてください。理由もつけてね。」

子どもたちは各々、ケーキのチラシを見ながら「どれがいいかなぁ」と考えた。
「値段が一番安いのはこのケーキだよね。」
「これはフルーツがたくさん入ってる!」
「チョコレートがあるのは駄目だよね」

そうして、各自が「これがいいよ!」というケーキをプレゼンした。

結果、うちの息子が選んだケーキがベスト!となったらしい。
「いろいろな種類のケーキが入っていて、選べる」「フルーツのケーキもある」「値段も安い」という要素がすべて入っていたから。


この授業をしたK先生の意図としては、「身近なものでお金に興味を持ってもらうこと」「”その人にとってなにがベストか"を考え、プレゼンすること」だったようだ。

特に後者については、「将来、企業に勤めて営業職に就くことがあるかもしれない。そういう目線で見ても、面白いかと思ったんです」とのこと。

「小学校1年生にそういう目線で授業をするんだ」と私は驚かされた。
やっぱりK先生には、「こうあらなければならない」という型がないんだろうなぁと改めて気づかされた。

物語を作りましょう!

ある時、「動物が出てくる物語を作ってみよう」と提案したK先生。
他の子どもたちは各々、どんな動物を登場させようか?と考えている。
けれど、うちの息子はなにも思い浮かばないようだった。

他の子どもたちがすらすらと物語を書いている様子を見て、「自分はあんなふうにできない」と落ち込んでいる息子に気づいたK先生。

「動物じゃなくてもいいよ」と声をかけたそうだ。
そこで息子が口にしたのが「ハンミョウ」だった。


ハンミョウ(フリー画像より拝借)色がめっちゃキレイ

動物よりも昆虫の方に興味があった息子はそのあと、「タガメ」や「トンボ」を登場させることを思いついていく。
K先生は息子が話す内容と一緒にイメージマップを書いて、物語をどんどん膨らませていったそうだ。

イメージマップができてからの息子はかなり興奮しており、一気に3ページも書き上げた。
「おっもしろい!」と目を輝かせていたらしい。


K先生が子どもたちをよく観察して「この子にとって何が一番ベストなのか」「この子の能力を伸ばしていくにはどうしたらいいのか」を常に考えてくれているのがよくわかる。

それは、”支援級だからできること"なのかもしれないけれど。
通常級でもそれができるようなな学校現場になっていってくれたらなぁ、と思う。


今回の記事のタイトル画像は、こちらの企画で中川さんにリクエストして描いていただいたものです。

柔らかい水彩画で、優しい雰囲気。
中川さん、ありがとうございます!!
こんな贅沢な企画、絶対参加したい!と思って、コメントして本当に良かったです!!

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