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映画・観劇記録

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映画や演劇の感想記事をまとめました
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記事一覧

【映画感想】小津安二郎「お早う」を観て

いつか見ないといけないと思っていた小津安二郎作品。 娘の方が先に見るとは露も思わず。 学校の映画鑑賞会で見てきたらしいので調べてみるとコメディとカテゴリーされてあったので、TSUTAYAディスカスでレンタルすることにした。 閑静な住宅街(と言っていたのでそうなのであろう)で繰り広げられる他愛もない会話。 ロケ地がどこかは分からないけれど空き地が多く、新興住宅地のようで戸建てではあるが区画売りっぽい同じ作りの住宅が並んだコミュニティでのお話。 高度成長期にありがちな、空気が

9/15(日) 映画「箱男」舞台挨拶付き上映

ネタバレは...していないつもりですがしているかもしれません。 原作は未読。映画としての全体的な感想を勝手に述べています。 例によってまた会場への到着がギリギリになってしまいました。イベント直前になると気後れしてしまう謎デバフ。 ダメな習慣になりかけています。これはいかんぞ。 大阪では二週間前の9/1(日)に予定されていた石井岳龍監督・永瀬正敏さんによる舞台挨拶ツアーでしたが、台風の影響で動線が確保できないためか残念ながらキャンセルとなってしまいました。 それでも上映は

劇団☆新感線44周年公演「バサラオ」10/9(水) フェスティバルホール

ずっと楽しみにしていたんですよ薔薇サム2以来のフェスティバルホール。 前日にちょっと飲みすぎてしまい、眠いのもあって観覧予定はソワレなものでギリギリまでだらだら。 まあこれも必要な休息。何したっていい。 風も強い。家の中でも台風のようにビュービューと聞こえてくる。 服はどうしようか。 とりあえず夕食の準備をしなければ。またしてもギリギリでいつも生きていたい己を実感する。 コンタクトレンズの買い置きが切れていて調達に行きたいけれども残された時間はない。 近頃は仕事で目を

ゲキ×シネ「天號星」

やっっっっっっと行ってきました! 仕事を始めたのはいいものの、あまりにキツイ肉体労働なので寝てばかりいたため、なかなか外に出る気にもならず。 アキレス腱が痛かったり足の指が麻痺していたりと不穏なため、 一区切りついてから行こうと「じっとちからをためている...」状態でした。 そして束の間の休息に入りまして、劇場での公開も終了間際にさしかかった頃合い。ようやくムビチケを使える日がやってきました。 せっかくの日本語字幕付き回を見たかったのだけど、残念ながら夕方以降の上映にな

【映画感想】「ナポレオン」(2023)

すごく好きな作品でしたのでネタバレありで語りたいと思いますので、見に行く予定がある未視聴の方はそこだけご注意ください。 世知辛い値上げ12月ももう第1週を過ぎかけて、ハッとしました。「水曜日は映画がお安く見れる!行かねば!」という事で、当日に予定を決めるなんぞ私には信じられないスピード感で予約を済ませ行ってきました。 昔語りになりますが、私が子供の時は映画館がそこらに点在していて2、3駅もあれば一つは見つけることが出来ました。今実家がある最寄り駅の駅前にもありましたねえ。

2023年・劇団☆新感線43周年興行 いのうえ歌舞伎「天號星」

そろそろパソコンのIMEに「新感線」を辞書登録してもいいのではないかと思いますが、まだやっていなかった自分に毎回モヤついています。 iPhoneだと出ますね。天號星も一発変換されるようになってる!スゴ! というわけで行ってまいりました。 遅ればせながらもう公演もかなり大詰めになった11月15日。 2、3日前から急激に気温が下がり、あわてふためいたように木々の紅葉も色づき始めた大阪城公園の中にある太閤はんのお膝元、クールジャパンパーク大阪WWホールでの公演でございます。 前

【映画感想】最近見たのをちょこちょこと『生きる』『野火』など

以前からチェックはしていたけど『今日は絶対に見るぞ!』という気概であったわけでもなく、いつものレンタル屋さんに立ち寄った際に目に付いてふと手に取った三作。 とアマプラで偶然ヒットした作品一点。 まずは「戦国自衛隊」世界的スター、サニー千葉主演の「戦国自衛隊」が軽そうなのでこれからまず再生してみることに。 良くも悪くも昭和な価値観で、お色気などのサービスシーンもたっぷり。 しかし全然手抜きのない渾身のアクションも盛りだくさんで、やはり演技とスタントを同時にやっちゃう役者さ

素晴らしき哉、人生!(1946年)

結論から述べますと、「めっちゃいいからみんな見て!」と町内無線で叫びたいくらいの作品でした… ほんとにこういう映画をテレビでやればいいのにねぇ。 アマプラでも今見れるのですが、この作品を知ったのは『ビバリーヒルズ高校白書』の中でタイトルが出てきまして。 シーズン3にこの作品をオマージュにした回もあり、それで見たくなったのです。 ちなみに2016年のウィル・スミスが主演している作品は全く別の映画。 同じタイトルなのでリメイクかと思ったのは私だけではないようです笑 でレンタル

薔薇サム2ライビュマチネ、かためウインクマシマシ

タイトルが何かの呪文みたいになってしまいました。 映画館に向かう電車の中、昇降口の広告に神尾くん発見。 おお、こんなシンクロが!ってちょっとテンション上がりました。 何気に舞台で「複数回入る」のじゃなく、「一回入ったあとにライブビューイング」っていうのは初めてなのでちょっとどんなもんかと思ってましたが。 このままソワレも見たいぞ!!って思いました。体感が2時間くらいなんですよね…あっという間に終わっちゃう。 目が悪いのでやっぱり細かいのは見えないですが…スッと見たいとこ

「薔薇とサムライ2」大阪、ホールでフェスティバル。

ついに念願の夢が叶いました! 遡ること5年前。劇団☆新感線の「髑髏城の七人」を初めて見たのが「ワカドクロ」と呼ばれる小栗旬さん主演の2011年上演の映像作品でした。 鑑賞後、もう余韻が底をつきないほど衝撃を受け、いまだにその時の鉛のような重たい感情を覚えています。 そして『髑髏城の7人』で花、鳥、風、上弦の月、下弦の月と5パターンの異なる仕様で約1年間通して興行されることとなり「上弦の月」に狙いを定めるもチケットを手にすること叶わず。その2年後「修羅天魔」にもエントリーする

「ジャンゴ 繋がれざる者」を見ましたよ。

Hey,y’all! またまた、見たかったけどグロいとの事で後回しにしていたこの映画。そう、クエンティン・タランティーノ監督の作品でございます。 キービジュアルから想像してたのは、ゴリゴリの西部劇。砂埃舞う荒野で向かい合った男たちが撃ちあい圧し合い銃弾が飛び交いまくる.…まあこの作品も銃弾は飛び交っているのだけど、そんなむさくるしい雰囲気一辺倒ではなかった。 私も最近はゴア表現に耐性がついてきて、ウォーキングデッド、ブラックホークダウン、ヴェノムカーネイジ、そしてこのジ

Once upon a time in Hollywoodをみましたよ。

なんかグロイと聞いていたので避けていたこの映画。 デアゴスティーニのマーダーケースブック創刊号を買ったクチなのでこの映画のメインともいうべき ” シャロン・テート事件 ” の事は知っているのですが、なんでもっと早くに見んかった!と自分を叱りつけたい気分です。 私自身タランティーノ監督の作品はショッキングなシーンが多くてつい億劫になってしまうのです。「キル・ビル」もまだ... レトロ好きだしドライブシーンは多いし、いやむしろタランティーノ監督の影響で60年代とかあのへん好