認知症発症リスクを減らすには、緑黄色野菜を多めに摂る事も❗
認知症の根本的に治療法は、まだ見つかっていません。
でもなるべく認知症を予防する方法を知りたい、しかも簡単な形で
と思っている方も多いのではないでしょうか。これまで多くの研究報告
がありますが、日々の食べ物をあげてみました。
🟩研究報告Ⅰ:野菜と果物をよく食べる人は、あまり食べない人より
認知症の発症リスク低い
全国の約14万人の住民を対象に生活習慣とがん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関連について長期追跡していた研究で国立がん研究センターを中心に行われたものです。研究グループは、野菜・果物の摂取量や野菜・果物に関連する α-カロテン・β-カロテン・ビタミンCの摂取量を調べ、認知症リスクとの関連を明らかにする調査を行いました。
🔸その結果、全野菜・果物の摂取量が最も多いグループは、最も少ない
グループに比べて認知症発症リスクは男性で13%、女性で15%低いことが
明らかになりました。出典:J Nutr. 2024 Jun;154(6):1842
🔸野菜を種類別でみると
男性では全野菜、アブラナ科の野菜の摂取量が多いグループでは認知症リスクは12~16%低下。
(アブラナ科の野菜 ➡ 🥬キャベツ・ダイコン・ハクサイ・コマツナ・カブ・🥦ブロッコリー・カリフラワー)
女性では、全野菜、緑色野菜、ネギ類、全果物の摂取量が多いグループでは認知症リスクは13~21%低下。
(緑黄色野菜 ➡ ホウレンソウ・🥕ニンジン・ピーマン・🍅トマト・
🎃カボチャ・インゲン・オクラ・クレソン・サラダ菜・春菊)
🔸野菜をよく食べている人は、あまり食べない人に比べ糖尿病リスクも
低くなりますが、糖尿病の人は認知症のリスクが高くなります🫨。
(糖尿病の人 ➡ アルツハイマー病に1.5倍なりやすく、脳血管性認知症に
2.5倍なりやすい)
🔸野菜・果物を食べることが認知症発症リスク低下している理由は、
野菜・果物に含まれるビタミンCなどによる抗酸化作用が考えられています。この抗酸化物質は、脳のDNA損傷や認知症リスクであるタンパク質(アミロイドβ)を抑えることが知られています。
今回は、ビタミンCの摂取量が最も多いグループは、少ないグループに比べて認知症発症リスクは男性で29%、女性で24%低下していました。
🟨研究報告Ⅱ:緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイド(ルテイン・ゼアキサンチン)を多く摂取した高齢者ほど、認知症リスクが低下。
アメリカのシカゴに住む1,000人以上の参加者について、食事と認知能力の関連を10年以上追跡した調査したものです。
出典: Journal of Alzheimer's Disease 94(1) ,1-17,2023
🔸カロテノイドは、植物に含まれる黄色又は赤色の色素成分です。カロテン類とキサントフィル類の2種類があり、カロテン類の代表的なものにβ-カロテンやリコピンがあります。
体内で増えた活性酸素を除く抗酸化作用がありますが、体内ではほとんど
合成することができず、年齢と共に減少するために食事から摂取する必要
があります。
🔸リコピンや同系統のカロテノイドであるルテイン・ゼアキサンチンは、
ホウレンソウ・ブロッコリー・ケール・カブの葉などの野菜に含まれています。
🔸ルテインやゼアキサンチンの血中濃度が高い人では、アルツハイマー病
リスクが低く、特にカロテノイドの摂取量が最も多かったグループでは
アルツハイマー病発症リスクが約50%も低いことが分かりました。
⭕リコピン、ルテインやゼアキサンチンを多く含む身近な食品は
・リコピン ➡ 🍅トマト(1個中のリコピン量:10〜20mg)が特に多く、
🍉スイカ、柿、あんず、金時人参、ピンクグレープフルーツなど。
トマトでは皮にリコピンが多く含まれており、皮ごと食べる方が多く摂ることができます。またリコピンは加熱して食べても吸収されやすく、オリーブオイルやたまねぎなどと熱処理をすることで、より吸収しやすくなります。
・ルテイン ➡ 乾燥プルーン(100g当り0.47mg)、🥑アボカド(100g当り0.25mg)、ほうれん草(100g当り4.5mg)
私たちの身体の目の水晶体などに含まれている成分で、光の刺激から目を守ってくれていますが、年齢と共に減ってしまう成分です。
・ゼアキサンチン ➡ 類似のアスタキサンチンは主に赤い色素でサケ・エビなどに含まれています。これに対してゼアキサンチンは黄色色素でほうれん草、🫑パプリカ、🌽トウモロコシなどに含まれています。
これらを含む野菜・果物を意識して摂るようにしませんか❗