おててえほん
「おててえほん」ってご存知ですか?
いつか観た教育テレビ番組で、
幼児が自分の両手で
自分の想像した物語をすくうように
お話してくれるというもの。
私は一緒に観ていた我が子よりも
その内容に感動した。
物語はまとまっておらず
その時その時に思いついたキャラクターたちが
目的もなしに動作や会話を繰り広げる。
脈略なしの急展開、
そして終わりでないような終わり方、
ひとことひとことが
聞き逃すことはできない
ナマなのだ。
脳から口から心から
子どもたちの生きた言葉が
心地よかった。
忖度のない
ピュアな物語。
そこから私は
子どもでもない
ピュアでもない
こんなちっぽけな人間だが
思いつきの即席ストーリーを
毎晩我が子に伝え聞かせることになった。
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