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一秒ごとに過去になる。
立春も過ぎたのに毎日寒いですね。
皆様体調など崩されていませんか?
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先日、道入のお茶碗でお茶を飲ませていただいた時のお話です。
まずは、こんな不出来な私にこのような機会をつくってくださった皆様に感謝。
ありがとうございます。
鮮やかな更紗の中から現れたのは、薬袋紙と美しい文字。
丁寧にその紙を外し、その下からは綺麗な仕上げがされた箱。
大切に大切にされてきた事がわかる物たち。
そっと取り出されたそれは、想像していたよりも大きな茶碗でした。
そしてその大きさからは想像出来ないくらいの薄い薄い削り。
手に取ると、その軽さに驚かされました。
大きいけれど、とても手に馴染む。
丁寧に丁寧に削られた見込み。
繊細な口造り。
でも何よりも心惹かれたのは高台の美しさでした。
高台の造りはもちろんですが、その美しい造りの高台につやつやとあまりにも美しい水釉。
しっとりと水を含んだかのような艶。
まるで今、水の中から取り出したかのようでした。
いつまでもいつまでも眺めていられる。
そんな茶碗。
そしてさらにありがたいことに、そのお茶碗でお茶を飲ませていただきました。
震えるほどの幸せ。
黒くつやつやとした大きな茶碗に美しい緑。
ああ、茶のある茶碗。
やはり、茶碗はお茶が入って完成するというのを改めて感じました。
飲むのがもったいない。
時間が過ぎて行ってしまうのが悔しい。
一秒一秒が過去の出来事になってしまう。
そんな想いを抱えつつ、大切に大切にお茶をいただきました。
きちんとお茶を飲む場所があり、無造作のようできちんと計算されている事の凄さに感動。
何百年も大切にされ、人から人へちゃんと伝わり、書き伝えられる物の意味を教えられたように思います。
「茶碗は手にとって飲んでみにゃー、わからないな〜
ケースの中で晴れがましくライトをあびている茶碗がかわいそうや
『お茶飲みたい、飲みたい』て、・・茶碗が言うてる・・・」
(楽美術館HP 水月雪花之茶会より十四代覚入の言葉引用)
この言葉を思い出しました。
物にも魂があると、子どもの頃親から教わり厳しく躾られました。
付喪神がいるかいないかは人それぞれかとは思いますが、大切にされ続けた物には心があるように私は思います。
お茶をたててもらってきっとこの子も嬉しいんだろうなぁなんて勝手に思ったり。
色々な人々の想いが繋いだ美しい茶碗。
また会える日が来ることを願いつつ
この機会をあたえてくださった皆様に感謝です。
また会える日を夢見て、終わりとさせていただきます。
【茶の湯イベント情報🍵@きみそらスペース登戸】
📝《弥生 茶の湯体験会》
3月茶の湯体験会!
茶筅を使って、気軽にお茶の体験をしてみませんか?
茶碗の見方や楽しみ方なども学ぶことができます♪
弥生茶の湯体験会では
「桃山時代の焼き物〜「織部」注目して〜」
と
「陶芸界のスーパースター『仁清』」
をお話する予定です。
※美味しいお菓子とお抹茶をご用意しております!
・日時 3月9日㈰
①14:00〜15:10 ②15:20〜16:30
・場所 きみそらレンタルスペース登戸
〒214-0014
川崎市多摩区登戸 2500 WEAVER PALACE 2階
・参加費 2000円(抹茶+和菓子付き)
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