【介護日記】#11 若き日の介護体験 90歳の祖父との日々
私は44歳の女性で、数年前に認知症の祖父と一緒に生活することになりました。私たちは3年間一緒に住み、私は主に母が祖父の介護をする際のサポートを担当していました。祖父は杖を使えば歩くことができたため、私の役割は話し相手を務めたり、送迎を手伝ったり、トイレの見守りなどを行うことでした。
苦労したことは、祖父が自分が認知症であることを認めず、時にサポートを拒否することでした。また、私自身が介護に関する知識をほとんど持っていなかったため、家族間で感情が高ぶりやすい環境が形成され、祖父と私の間で喧嘩が発生することもありました。私たちはお互いにストレスを溜め込んでいました。また、当時の私は20代で、介護を経験している友人が一人もいなかったため、その悩みを共有することができず、孤独感が増していました。
祖父が亡くなった後、私はヘルパーとしての仕事を始めました。それにより、技術面だけでなく、もっと祖父に寄り添うことができたかもしれないという後悔の念が湧き上がってきました。しかし、どんなに知識を持っていても、他人と家族の間で適切な距離感を保つことは非常に難しいことでした。また、終わりの見えない疲労感と苦しみも必ず出てくるものです。介護には必ず終わりがあること、認知症の当事者も忘れる恐怖と苦しみと戦っていること、自分だけが辛いわけではないことを忘れないようにしましょう。
また、現在では、市区町村レベルで家族介護者のストレスケアの講座などが開催されています。そのような機会に参加するだけでも、ストレスを適切に管理し、心身ともに健康に生活するための助けとなるでしょう